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インフレーション

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 15:07 UTC 版)

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2019年の世界各国のインフレ

経済学者は、非常に高いインフレ率やハイパーインフレーションは有害であり、マネーサプライの過剰な増加が原因であると考えている[7]。一方、低・中程度のインフレ率を決定づける要因については、より多様な見解がある。低・中程度のインフレは、財・サービスに対する実質的な需要の変動や、物資が不足しているときなどの供給可能量の変化に起因すると考えられる[8]。しかし、長期的に持続するインフレは、マネーサプライが経済成長率を上回るスピードで増加することによって起こるというのが共通の見解である[9] [10]

インフレは、経済に様々な良い影響と悪い影響を与える。インフレの負の影響としては、お金を保有することによる機会費用の増加、将来のインフレに対する不確実性による投資や貯蓄の抑制、さらにインフレが急速に進んだ場合には、消費者が将来の価格上昇を懸念して買いだめを始め、商品が不足することなどが挙げられる。ポジティブな効果としては、名目賃金の硬直化による失業率の低下、中央銀行の金融政策の自由度の拡大、お金をため込むのではなく融資や投資を促すこと、デフレに伴う非効率性の回避などが挙げられる。

今日、ほとんどのエコノミストは、低位で安定したインフレ率を支持している[11]。インフレ率が低い(ゼロやマイナスではなく)と、景気後退の際に労働市場の調整が迅速に行われるため、景気後退の深刻さが軽減され、流動性の罠によって金融政策が経済を安定させることができなくなるリスクが軽減されるのである。インフレ率を低く安定的に維持する任務は、通常、金融当局に与えられている。一般的に、これらの金融当局は中央銀行であり、金利の設定、公開市場操作、銀行の預金準備率の設定を通じて金融政策をコントロールする。


  1. ^ Wyplosz & Burda 1997 (Glossary)
  2. ^ Blanchard 2000 (Glossary)
  3. ^ Barro 1997 (Glossary)
  4. ^ Abel & Bernanke 1995 (Glossary)
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  7. ^ Robert Barro and Vittorio Grilli (1994), European Macroeconomics, Ch. 8, p. 139, Fig. 8.1. Macmillan, ISBN 0-333-57764-7.
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  11. ^ Hummel, Jeffrey Rogers. "Death and Taxes, Including Inflation: the Public versus Economists" (January 2007). p. 56
  12. ^ 三橋貴明 『高校生でもわかる日本経済のすごさ!』 彩図社、2009年、66頁。
  13. ^ 三橋貴明 『高校生でもわかる日本経済のすごさ!』 彩図社、2009年、65頁。
  14. ^ 三和総合研究所編 『30語でわかる日本経済』 日本経済新聞社〈日経ビジネス人文庫〉、2000年、258頁。
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  16. ^ 森永卓郎 『「騙されない!」ための経済学 モリタク流・経済ニュースのウラ読み術』 PHP研究所〈PHPビジネス新書〉、2008年、96頁。
  17. ^ [1][2]
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  19. ^ Cinii文献情報[5]
  20. ^ 吉田賢一, 「為替相場の「名目的」変動の購買力平価説:「外国為替相場変動の二重性」再論」『經濟學研究』 46巻 1号 p.53-68 1996年, 北海道大学經濟學部, ISSN 0451-6265
  21. ^ 吉田賢一, 「金解禁(昭和5~6年)の歴史的意義:井上準之助の緊縮財政政策」『經濟學研究』 38巻 3号 p.47-78 1988年, 北海道大学經濟學部, ISSN 0451-6265
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  29. ^ a b 大型増税で個人消費は落ち込む--総需要安定化政策を徹底すべき / 村上尚己 / エコノミストSYNODOS -シノドス- 2014年8月12日
  30. ^ 原田泰・大和総研 『新社会人に効く日本経済入門』 毎日新聞社〈毎日ビジネスブックス〉、2009年、126頁。
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  33. ^ スティーヴン・ランズバーグ 『ランチタイムの経済学-日常生活の謎をやさしく解き明かす』 日本経済新聞社〈日経ビジネス人文庫〉、2004年、114頁。
  34. ^ 岩田規久男 『日本経済にいま何が起きているのか』 東洋経済新報社、2005年、40頁。
  35. ^ 岩田規久男 『景気ってなんだろう』 筑摩書房〈ちくまプリマー新書〉、2008年、153頁。
  36. ^ 岩田規久男 『経済学的思考のすすめ』 筑摩書房、2011年、168頁。
  37. ^ 高橋洋一 『日本の大問題が面白いほど解ける本 シンプル・ロジカルに考える』 光文社〈光文社新書〉、2010年、55頁。
  38. ^ 竹中平蔵 『竹中先生、経済ってなんですか?』 ナレッジフォア、2008年、76頁。
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  40. ^ 日銀新総裁はゼロ金利に復帰を PHPビジネスオンライン 衆知 2008年5月8日
  41. ^ ジョセフ・スティグリッツ教授 特別寄稿 「もう同じ過ちは繰り返すな! 2009年に得た厳しい教訓」 ダイヤモンド・オンライン 2010年1月5日
  42. ^ 円高なくして成長なし PHPビジネスオンライン 衆知 2008年9月16日
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  44. ^ *本村凌二『教養としての「ローマ史」の読み方』PHP研究所、2018年。 p300
  45. ^ クーリエ・ジャポン,2013年3月号,P13
  46. ^ a b 内藤 2013, pp. 11–15.
  47. ^ 【WSJで学ぶ経済英語】第76回 ブレークイーブン・インフレ率 WSJ.com 2013年4月1日
  48. ^ みずほ投信投資顧問 ブレーク・イーブン・インフレ率
  49. ^ 日本相互証券 BEIの推移
  50. ^ 『世界同時不況』を書いた岩田規久男氏に聞く 東洋経済オンライン 2009年4月28日
  51. ^ 原田泰・大和総研 『新社会人に効く日本経済入門』 毎日新聞社〈毎日ビジネスブックス〉、2009年、61頁。
  52. ^ 岩田規久男編 『昭和恐慌の研究』 東洋経済新報社、2004年、195頁。


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