インドラ インドラの概要

インドラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/30 09:28 UTC 版)

インドラ
神々の王・雷霆神・天候神・軍神・英雄神
インドラ。アイラーヴァタに乗っている
デーヴァナーガリー इन्द्र
サンスクリット Indrā
位置づけ デーヴァ
住処 アマラーヴァティー英語版、インドラロカ、天国 (Svarga)
シンボル 金剛杵因陀羅網英語版
配偶神 シャチー(インドラーニー)
ディヤウスプリティヴィー
子供 ジャヤンタジャヤンティ英語版デーヴァセーナー英語版ヴァーリンアルジュナ
ヴァーハナ アイラーヴァタウッチャイヒシュラヴァス
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ミャンマー、タヂャーミン寺院のインドラ(サッカ)

インドラ: इन्द्र、Indra)は、バラモン教ヒンドゥー教の名称である。省略しない名称は「サンスクリット: śakro devānām indraḥ[注釈 1]パーリ語: sakko devānaṃ indo[注釈 2]」で「神々の帝王であるシャクラ」を意味する[注釈 3]。「シャクラ(: śakra)」や「サッカ(: sakka)」とも呼ばれる。

デーヴァ神族に属する雷霆神、天候神、軍神、英雄神である。ディヤウスプリティヴィーの息子。 特に『リグ・ヴェーダ』においては、最も中心的な神であり、ヴァルナヴァーユミトラなどとともにアーディティヤ神群の一柱とされる。また、『ラーマーヤナ』には天空の神として登場する。

漢訳では、因陀羅・釋提桓因・帝釈天・天帝釈・天主帝釈・天帝天皇などと書かれ、特に仏教における帝釈天の名で知られている[1]


注釈

  1. ^ シャクロー・デーヴァーナーン・インドラハ
  2. ^ サッコー・デーヴァーナン・インドー
  3. ^ devānām」は、男性名詞「devā(男神)」の複数形・属格。indraḥ は、indra(王、征服者)の単数形・主格。「śakro(シャクロ―)」は形容詞「śakra(強力な、有能な)」の変化形。
  4. ^ ヴリトラは『ヴェーダ』においては蛇を意味する「アヒ」(Ahi) とも呼ばれ、冬を表現している[6]
  5. ^ ジョルジュ・デュメジルはインドラとトリタの関係を重要視している[9]
  6. ^ 「雷」または「金剛(ダイヤモンド)」を意味する。
  7. ^ 本来は、インドラとは異なる神であるシャクラと習合したという説もある[要出典]
  8. ^ 「ヴリトラハン」は、イラン神話の「ウルスラグナ」に対応する。「ウルスラグナ」の意味はアヴェスター語で「(竜殺しに)勝利する者」[12]、または「ヴリトラハン」と同じで「障碍を打ち破る者」[要出典]。イランでは、インドラはダエーワの一員として悪魔の地位に降されたが、称号のみが独立した神格として崇拝された[12]。国土の守護神として特にサーサーン朝での信仰が盛んだった。
  9. ^ deva indra」の連声形。
  10. ^ 一度きりしか使えないという制約つきの武器であった[要出典]
  11. ^ この武器は、『マハーバーラタ』にも登場し、インドラからパラシュラーマに授けられる。
  12. ^ 『三國遺事』に「昔有桓因謂帝釋也」とある。

出典

  1. ^ 株式会社日立ソリューションズ・ビジネス 『世界大百科事典 第2版』 Kotobank、2014。
    楠戸義昭 『戦国名将・智将・梟将の至言』 学習研究社、2009。
    楠戸義昭 『戦国武将名言録』 PHP研究所、2006。
  2. ^ a b c 菅沼編 1985, pp. 45-46.(インドラ)
  3. ^ a b c d e 松村 2013, p. 97.
  4. ^ 上村 1981, pp. 17-18.
  5. ^ a b c d 菅沼編 1985, p. 46.(インドラ)
  6. ^ 菅沼編 1985, pp. 29-30.(アヒ)
  7. ^ エリアーデ, ミルチア「68 インドラ、勇士にして造物主」『世界宗教史2 - 石器時代からエレウシスの密儀まで(下)』松村一男訳、筑摩書房ちくま学芸文庫〉、2000年4月、pp. 44-48頁。ISBN 978-4-480-08562-7 
  8. ^ a b 伊藤義教 訳「アヴェスター」『ヴェーダ アヴェスター』訳者代表 辻直四郎、筑摩書房〈世界古典文学全集 第3巻〉、1967年1月、385頁。全国書誌番号:55004966NCID BN01895536 (ホーム・ヤシュト 1 ヤスナ第9章、注釈11)
  9. ^ a b c インド神話』(上村 1981), p. 101。参考文献によれば、吉田敦彦 『比較神話学の現在』(みすず書房)26-30頁にてデュメジルのこの指摘に言及しているという。
  10. ^ a b c d e f g 菅沼編 1985, p. 52.(インドラ)
  11. ^ 菅沼編 1985, p. 172.(シャクラ)
  12. ^ a b 青木 2013, p. 126.
  13. ^ 上村 1981, p. 101.
  14. ^ 上村 1981, p. 19.
  15. ^ 金光仁三郎『ユーラシアの創世神話 - 水の伝承』大修館書店、2007年4月、204頁。ISBN 978-4-469-21312-6  参考文献によれば『リグ・ヴェーダ』(辻直四郎訳)の「インドラの出生」(IV・18)。
  16. ^ a b イオンズ,酒井訳 1990, pp. 167-168.
  17. ^ イオンズ,酒井訳 1990, p. 168.
  18. ^ 辻直四郎訳「リグヴェーダ賛歌」 『岩波文庫』(岩波書店)、1978年pp180-181.より
  19. ^ 松濤誠達「古代インド神話解釈の試み -古代インドのトリックスター論覚え書き」『印度学仏教学研究』 24(2)、1976年、p42.より
  20. ^ イオンズ,酒井訳 1990, p. 172-174.
  21. ^ イオンズ,酒井訳 1990, p. 170.
  22. ^ イオンズ,酒井訳 1990, pp. 170-171.
  23. ^ イオンズ,酒井訳 1990, p. 214.
  24. ^ イオンズ,酒井訳 1990, pp. 171-172.
  25. ^ 菅沼編 1985, pp. 97-98.(ヴリトラ)
  26. ^ 松村 2013, p. 98.
  27. ^ イオンズ,酒井訳 1990, p. 332.






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