インドネシア料理
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祭日料理
インドネシアの独立記念日、誕生パーティ、出産祝い、開店記念、結婚式などのお祝い事料理の代表はナシトゥンペン(en)である。これは元々ジャワ人の感謝パーティ「スラマタン」(selamatan)に出された料理がインドネシア各地に広まったものである。米を竹で編んだ円錐形の容器にいれて蒸し、ご飯を円錐形に盛り、周囲をおかずで囲む。ジャワ人は先祖と神様は山に住んでいると信じており、トゥンペンは聖なる山(須弥山)を表す。インドネシアでは、トゥンペンはバースデーケーキの代わりでもある。
トゥンペンのご飯は白飯か米をウコンとココナッツミルクで炊いたナシクニンまたはココナッツミルクで炊いたナシウドゥッ。おかずはウラプ(サンバルとココナッツフレークで和えた茹で野菜)、アヤムゴレン、スムル(semur、ケチャップマニスで煮た牛肉)、サンバル・トゥリカチャン(sambal teri kacang、アンチョビとピーナツのサンバル)、揚げえび、テロールプインダン(ゆで卵)、錦糸玉子、テンペオレッ(千切りテンペの揚げ物)、プルクデル(マッシュポテトを団子にして揚げたもの)、プルクデルジャグン(perkedel jagung、エビとトウモロコシの衣揚げ)、サンバルゴレンアティ(sambal goreng hati、サンバルで炒めた鶏レバー)などである。
ライスターフェル
ライスターフェルとはオランダ式インドネシア料理で、「ご飯のテーブル」という意味である。植民地時代のオランダ人の富裕層の暮らしを表す料理の数々である。オランダには17世紀にアムステルダムの富裕層が紹介した[12]。
数十種類のインドネシア料理をテーブルの上に置いて、ビュッフェとして食べる他、インドネシア料理をヨーロッパ式にコース料理として供することもある。飲み物は、ワインやジンなどのアルコールを出される。料理の種類は非常に多く、ナシゴレン、ミーゴレン、数種類のスープ、サテなどインドネシア各地の料理が供される。
インドネシア料理の一覧
- ナシゴレン - インドネシア風チャーハン、焼き飯。「飯を炒める」の意。
- ナシチャンプル - 直訳すれば混ぜご飯だが、日本のそれのように初めから混ぜて供されるのではなく、韓国のビビンバのように食べる人が混ぜる。
- ナシウドゥッ - ココナッツミルクで炊いたご飯。
- ミーゴレン - インドネシア風炒麺。
- サテ - 肉の串焼き。香辛料の効いた牛や山羊ホルモンのサテをサテパダンという。
- ガドガド - 温野菜やタフゴレン(tahu goreng、厚揚げ豆腐)をプチェル (pecel) というピーナッツソースであえて作るサラダ。「ごちゃ混ぜにする」の意。
- ソトアヤム - 香辛料のきいたチキンスープ。
- イカンバカール(ikan bakar)
- グドゥッ - ジャワ島中部とジョグジャカルタの伝統的な料理で、パラミツ、鶏肉、鶏卵、タピオカの葉、筍、豆腐、テンペなどを黒砂糖で煮込んだもの。白飯を添えるとナシ・グドゥッと呼び、さらに鶏肉を添えるとナシ・グドゥッ・アヤムとなる。
- ラワール - 野菜、豚の耳、豚の皮を細かく刻んで豚の挽き肉と各種のスパイスで和えた物。
- ルンダン - パダン料理で、牛肉や水牛肉をココナッツミルクと香辛料で煮込んだもの。
- チャプチャイ - 中華風野菜炒め。
- テンペ - 椰子の葉に蒸した大豆を入れて発酵させた食べ物。風味は納豆と似ているが糸は引かない。幼児食に使われることもある。
- クルプック - エビや魚の粉をまぜて揚げたせんべい。料理の付け合わせやおやつとして食べる。
- アヤムゴレン - 鶏肉の揚げもの。インドネシア風フライドチキン。
- オポールアヤム - 鶏肉を香辛料と一緒にココナッツミルクで煮込んだもの。
- ^ a b Forshee, Jill (2006). Culture and customs of Indonesia . Greenwood Publishing Group. pp. 128. ISBN 0-3133-3339-4
- ^ a b c d Meyer, Arthur L.; Jon M. Vann (2003). The Appetizer Atlas: A World of Small Bites. New Haven and London: John Wiley and Sons. pp. 195. ISBN 0-4714-1102-7
- ^ “Indonesia - The World Factbook”. 2009年7月26日閲覧。
- ^ 【ASIAトレンド】インドネシア即席麺、発売50年/考案者悼む声 消費刺激『日本経済新聞』朝刊2021年3月10日(国際面)同日閲覧
- ^ Watanabe, Kazuo N.; Eija Pehu (1997). Plant biotechnology and plant genetic resources for sustainability and productivity. Elsevier. pp. 34. ISBN 0-1273-7145-1
- ^ a b c d Holzen, Heinz Von; Wendy Hutton, Lother Arsana (1999). Food of Indonesia: Authentic Recipes from the Spice Islands. Tuttle Publishing. pp. 22. ISBN 9-6259-3389-1
- ^ a b c Primary society and environment. R.I.C. Publications. (2004). pp. 131. ISBN 1-7412-6128-7
- ^ マカンは食事、パギは朝の意。
- ^ シアンは昼の意。
- ^ マラムは夜の意。
- ^ “戒律の国・インドネシア 酒を楽しむ人増加”. NHK. (2015年10月10日) 2015年10月12日閲覧。
- ^ McDonald, George; Jon M. Vann (2003). Frommer's portable Amsterdam . New Haven and London: John Wiley and Sons. pp. 195. ISBN 0-7645-6748-9
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