アニメ (日本のアニメーション作品) アニメ (日本のアニメーション作品)の概要

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アニメ (日本のアニメーション作品)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/25 10:10 UTC 版)

アニメーション > 日本のアニメーション > アニメ (日本のアニメーション作品)

概要

アニメはアニメーションの略語であり、コマ撮りによる錯覚を利用した映像技法・映像表現全般を指し、実写作品の特殊効果や抽象映像などの実験的映像も含まれる。通俗的にはアニメと省略され、一般に商業作品として普及しているテレビアニメ、劇場アニメ、OVAなどを連想する人も多い。これらの特徴は、基本は商業作品であり、多くは絵で描かれたキャラクター作品であり、ある程度のストーリー作品である。更には、これら商業作品の強い影響を受けた自主制作作品も含まれる。また制作技法では分業のためにセルアニメが主流であったが、一部では人形アニメ等も使用され、コンピュータ・グラフィックによるアニメーション(CGアニメ)も普及している[3][4]

単に「アニメ」という場合は、セルアニメーション(セルアニメ)のことを指していることが多い。当記事では主に日本で製作された一般向け商業用セルアニメーションなど通俗的・一般的な意味での「アニメ」について記述している(デジタル化と3DCGについては記事内で後述)。

文化芸術基本法」ではメディア芸術、関連法の「コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律」によるとコンテンツの一つと定義されており、いずれの法律においても「アニメ」と略されてはおらず、「アニメーション」と正式表記されている。別定義として、多角的芸術分類観点において、美術(映像を含まない)、映像音楽文学芸能の総合芸術とされるときもある。

主な作品は、『アニメ作品一覧』を参照。

用語の変遷

日本では「アニメーション」の用語は時代にもよって変遷もしており、以下の訳語も使用された。

年代 訳語 内容
1930年代 線画 1930年代の映画のクレジットは「線画」がほとんどであった。「線画」には「線」による「画」という意味があり、実写映画に使われる地図、グラフや図表などを意味することもあり、スタッフはアニメーションだけでなく、地図、グラフや表、字幕なども描くことがあった[5]
1940年代以降 - 現在 動画 「動画」は政岡憲三が日本語訳として提唱。1941年に松竹動画研究所設立、1943年『くもとちゅうりっぷ』でクレジットされた。従来「線画」を使用していた朝日映画社も、1944年『フクちゃんの潜水艦』で「動画」のクレジットを入れた[6]。他にも日本動画(東映動画)シンエイ動画日本動画協会など、更には商業用アニメの製作工程の名称(原画と動画)を含めて業界内では「動画」が普及し、多くの辞書や事典でアニメーションの日本語訳として記載されている。
1950年代 - 1970年代頃 漫画映画(漫画) アニメーション(アニメ)という語が普及する以前は、戦前戦後を通じて特に児童向けのアニメーション映画は「漫画映画」あるいは単に「漫画」と呼ばれていた。この名称を含む作品名・シリーズ名には『東映まんがまつり』、『カルピスまんが劇場』、『まんが日本昔ばなし』などがある。
1960年代 - 1970年代頃 テレビまんが 1964年の『鉄腕アトム』テレビ放映開始もあり、特に子供向け作品は広く(特にはテレビ以外も含めて)「テレビまんが」と呼ばれた。
1960年代以降 - 現在 アニメーション(アニメ) 小型映画」(映像制作者向けの専門雑誌)で1965年6月号までは主に英語をそのまま片仮名にしたアニメーションという語を使用しており、アニメという略語を使用する場合はアニメーションとセットで用いられていた。7月号でアニメという語がアニメーションの略であるという断りなしで初めて使用された。絵本シリーズ『テレビ名作アニメ劇場』ポプラ社はタイトル名にアニメを使用した最初の書籍とみられる。1975年日本アニメーション設立、1978年のアニメージュ創刊、1985年の広島国際アニメーションフェスティバル開始などもあり、専門用語であったアニメーション(アニメ)が一般にも普及していった。
1968年 アニメート 絵本シリーズ『名作アニメート絵話』、偕成社。アニメーションを略したものではなく、animation の動詞形の animate を日本語読みにしたもの。一般向けにアニメを含む語をタイトルに用いた最初期の例である。
1969年 アニメラマ 虫プロによるアニメーション・ドラマシネラマ等による造語。映画『千夜一夜物語』(1969年公開)『クレオパトラ』(1970年公開)で使用された。『哀しみのベラドンナ』(1973年公開)では「アニメロマネスク」が使わたが、いずれも広くは普及しなかった。

注釈

  1. ^ ボンバーマンジェッターズシナリオ打ち合わせ アニメ ボンバーマンジェッターズ 制作現場レポートテレコム・アニメーションフィルムアニメ業界の基礎知識〜アニメーションの制作の流れ〜アニメーション産業に関する実態調査報告書(PDF)-2009年1月,公正取引委員会を元に記述している。
  2. ^ a b リアリティの向上や演出効果を高めるため、特殊効果を画面上の要素として付加する作業[9]。デジタルアニメにおいては、ソフトウェアを使用したエフェクトや線画に対するアンチエイリアス・加工処理がかけられ、3DCG主体の作品では、逆に直接描く2Dエフェクトを加えることもある。
  3. ^ 作業内容からすれば合成もしくはコンポジットと呼んだ方が近く、そうした表記になっている作品もある。
  4. ^ アメリカディズニー製作作品も日本では「ディズニーアニメ」と呼ばれ、講談社ディズニーアニメブック、偕成社ディズニーアニメ小説版など、ディズニー公認の絵本やノベライズ版にも「アニメ」が使用されている。
  5. ^ アメリカ版の『カードキャプターさくら』(現地タイトルは『CardCaptors』)は主人公の姓がAVALONになっている、フランス版の『めぞん一刻』(現地タイトルは『Juliette, je t'aime』)は舞台がミモザ・ペンションでヒロインの名前がジュリエットになっている、韓国版の『クレヨンしんちゃん』(現地タイトルは『짱구는 못말려』)は舞台がソウル特別市となっている、など色々。
  6. ^ 解禁以降は架空の地理あるいは日本の実在地理が舞台ではあるが架空の施設が主な舞台のものは、原作の名称のままだったり、地理や人名のみローカライズされたりしている

出典

  1. ^ 高橋・津堅 2011, pp. 4–5.
  2. ^ 高橋・津堅 2011, pp. 9–10.
  3. ^ 『日経産業新聞』1982年11月29日8頁「東洋現像所、CGフィルム製作会社設立――初の国産システム、「ゴルゴ13」受注。」(日本経済新聞社)
  4. ^ 『日経産業新聞』2001年12月5日1頁「セガ・東大、動くCG自在、「アニメ・日本」に省力化の武器――制作費削減に道。」(日本経済新聞社)
  5. ^ 米軍管理下での製作(せいさく)とフィルムの接収「線画発注書」の説明参照。広島平和記念資料館バーチャル・ミュージアム内を参照
  6. ^ 『フクちゃんの潜水艦』日本映画データベース
  7. ^ a b 高橋克則、高瀬康司 (2020年12月13日). “『鬼滅の刃』の絵がスゴイのは、"作画"よりも〇〇の力? ジブリと正反対のアニメーション思想とは (2)”. 文春オンライン. 文藝春秋. 2022年11月9日閲覧。
  8. ^ a b 杉本穂高 (2020年12月20日). “『鬼滅の刃』『君の名は。』大ヒットの要因に ufotableと新海誠から探るアニメーションの"撮影"の重要性 (1)”. リアルサウンド. 株式会社blueprint. 2022年11月11日閲覧。
  9. ^ 泉津井陽一 (2016年3月7日). “もっとアニメを知るための撮影講座 第5回 エフェクトを考える (1)”. WEBアニメスタイル. 株式会社スタイル. 2022年11月9日閲覧。
  10. ^ 泉津井陽一 (2016年2月8日). “もっとアニメを知るための撮影講座 第1回 アニメの「撮影」って?”. WEBアニメスタイル. 株式会社スタイル. 2022年11月9日閲覧。
  11. ^ サトウタツオ通信_diary(2005年8月10日分の日記) 佐藤竜雄 2015年4月8日閲覧。
  12. ^ 「アライブ 最終進化的少年」アニメ化中止発表 増加する製作中止 アニメ!アニメ!ビズ 2010年6月6日、2015年4月8日閲覧。
  13. ^ 声優あるある漫画『それが声優!』TVアニメ化決定。原作者・あさのますみ×作画・畑健二郎、最速対談(1ページ) エキサイトレビュー 2014年12月30日、同31日閲覧。
  14. ^ ガイナックス、「オネアミス」後の世界描く「蒼きウル」制作開始 来春に“先行短編”公開 ITmedia 2014年12月11日、2015年4月8日閲覧。
  15. ^ 第14回 日本のアニメーション産業は大丈夫か? (2006/10/16) http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tv_iibun/061016_14th/
  16. ^ 第15回 アニメ産業に忍び寄る暗い影とは (2006/11/07) http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tv_iibun/061107_15th/
  17. ^ 「日本のアニメ」は家電や邦画と同じ道を歩んでしまうのか” (日本語). ITmedia ビジネスオンライン. 2022年2月4日閲覧。
  18. ^ 講座アニメーション第3巻 イメージの設計・池田宏編 / 美術出版社
  19. ^ 『読売新聞』2013年11月29日夕刊芸能C面14頁「「サザエさん」アニメ45年 波のない磯野家」安心感」(読売新聞東京本社)
  20. ^ anime Marian Webster dictionary
  21. ^ 津堅信之『日本アニメーションの力 85年の歴史を貫く2つの軸』NTT出版、2004年、p20
  22. ^ 津堅信之『アニメ作家としての手塚治虫 その軌跡と本質』NTT出版、2007年、p.20 アニメ!アニメ!の勝手な用語集 第1回アニメとアニメーションの違い アニメ!アニメ! Archived 2010年7月6日, at the Wayback Machine. 2008年2月17日
  23. ^ 例としてドビュッシーのピアノ曲「映像」第3曲「ムーヴマンmouvement(動き)」冒頭のテンポ指示が「トレザニメ très animé(とても動いて)」など。
  24. ^ フレッド・パッテン(Fred Patten)による。
  25. ^ Dictionary.com-Otaku
  26. ^ Dictionary.com-Anime
  27. ^ キネマ旬報1995
  28. ^ 例としては、japanimation.com など。Anime Oxide
  29. ^ 『スーパーナチュラル・ザ・アニメーション』海外ドラマPowerPush!! TVGroove.com
  30. ^ 全米の大人気ドラマ『SUPERNATURAL』を日本が完全アニメ化 cinema-magazine.com
  31. ^ スタジオジブリだけじゃない!これからのジャパニメーションを占う作品に注目! - シネマトゥデイ
  32. ^ 日本芸能マネジメント事業者協会
  33. ^ 日本声優事業社協議会
  34. ^ 日本音声製作者連盟
  35. ^ 協同組合日本俳優連合
  36. ^ 文化庁メディア芸術プラザ アーカイブされたコピー”. 2009年4月16日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2009年8月26日閲覧。
  37. ^ 『読売新聞』2011年12月24日朝刊童話面25頁「[昭和時代]30年代(35)テレビジョン=下 茶の間に浸透(連載)」(読売新聞東京本社)
  38. ^ 地球人間模様@ヨーロッパ 日本を究める
  39. ^ Documentaire présentant le Japon à travers l'amitié franco-japonaise
  40. ^ a b c d INC, SANKEI DIGITAL (2021年4月8日). “「日本人なら中国人の3分の1で済む」アニメ制作で進む“日中逆転”の深刻さ” (日本語). SankeiBiz. 2021年6月17日閲覧。
  41. ^ 大塚康生『リトル・ニモの野望』徳間書店、2004年、p.29。
  42. ^ ROBOTECH.COM(公式サイト)タツノコプロとハーモニーゴールド社とのライセンス契約上の問題により、オンラインショップの発送先に日本は選択できない
  43. ^ 増田弘道『アニメビジネスがわかる』NTT出版、2007年、p.148
  44. ^ 日本のアニメ番組輸出売上高 年間30億円 総務省調 アニメ!アニメ! 2007年6月21日
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  74. ^ 苺ましまろ:月刊コミック電撃大王2006年3月号





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