フィギュアスケート世界選手権が中止 新型コロナウイルス

フィギュアスケート世界選手権が中止 新型コロナウイルス
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、カナダで今月18日から競技が行われる予定だったフィギュアスケートの世界選手権が中止されることになりました。
これは国際スケート連盟が11日、発表しました。

ことしの世界選手権はカナダのモントリオールで18日から21日まで競技が行われ、日本からは男子シングルにオリンピック連覇の羽生結弦選手やピョンチャンオリンピック銀メダルの宇野昌磨選手、女子シングルには今シーズンの全日本選手権で優勝した紀平梨花選手やピョンチャンオリンピック4位の宮原知子選手などが出場する予定でした。

また男子シングルで大会を連覇しているアメリカのネイサン・チェン選手や女子シングルで今シーズンのグランプリファイナルを制したロシアのアリョーナ・コストルナヤ選手など世界のトップ選手も出場する予定で、日本選手との争いが注目されていました。

国際スケート連盟では新型のコロナウイルスの影響からシーズンが通常終了する4月初めから数週間後以内に会場や日程を変更しての開催は考えられないとしていて、今後、世界選手権をことし中に開くことができるか検討することにしています。

羽生「ギリギリまで尽力 ISUに感謝」

フィギュアスケートの世界選手権の中止がISU=国際スケート連盟から発表されたことについて、男子シングルに出場する予定だった羽生結弦選手は、日本スケート連盟を通じてコメントを発表しました。

この中で、羽生選手は「中止になってしまったことは残念ではありますが、選手のみならず、観に来られる皆様や大会運営のスタッフの方々への感染拡大のリスクが、少しでも減ったことに安どする気持ちもあります。このような状況の中で、選手に競技の場を設けようとギリギリまで尽力してくださったISUに感謝の意を申し上げます」とコメントしています。

そして「今回の中止を受けて、改めて新型コロナウイルスについて、またウイルス感染について考える機会ができたと思っています。このような対応がなされたからこそ、より一層、注意を払って生活していかなくてはと思いました。そして、今シーズンの最後まで応援してくださった方々、本当にありがとうございました。来シーズンに向け今の限界の先へと行けるよう練習していきます」と来シーズンへの意気込みを示しました。

宇野「『明けない夜はない』と信じる」

フィギュアスケートの世界選手権が新型コロナウィルスの感染拡大を受けて中止になったことについて、男子シングルに出場する予定だった宇野昌磨選手は「このような形でシーズンが締めくくられてしまうことに残念な気持ちもありますが、まずは世界中の人々が安全な日常を送れる日が一刻も早く来ることを祈っています。『明けない夜はない』と信じ、これからもアスリートの本分を全うし、いま自分にできることを精いっぱいやっていきたいと思います」とコメントを出しました。