その最高責任者だった前川氏を「正義感あふれる人格者」のように伝えるメディアに対して、読者や視聴者が違和感を覚えるのは当然だろう。
また、「文書」が本物であれば守秘義務違反で捕まるべき人物がいるはずだ。メディアのご都合主義はその件を無視する。
さらに前川氏は、東京・歌舞伎町の「出会い系バー」(連れ出しバー)の常連客だった。前川氏は「女性の貧困について、ある意味実地の視察調査の意味合いがあった」と釈明したが、この言い分に疑問を持たない人はジャーナリストの資質がない。一方、疑問はあるが、それよりも安倍政権攻撃の利用価値を重視したという人は、ジャーナリストを名乗る資格がない。
ジャーナリストの須田慎一郎氏は、この「出会い系バー」での聞き込み情報を、5月28日放送の読売テレビ系「そこまで言って委員会NP」で暴露した。人権NGOや日弁連などから真相究明を求める声が上がらないのは、こちらも「敵の敵は味方」だからなのか。
■ケント・ギルバート 米カリフォルニア州弁護士、タレント。1952年、米アイダホ州生まれ。71年に初来日。著書に『儒教に支配された中国人・韓国人の悲劇』(講談社+α新書)、『トランプ大統領が嗤う日本人の傾向と対策』(産経新聞出版)、『日本覚醒』(宝島社)など。