【今だから明かす あの映画のウラ舞台】極妻編(上) 岩下志麻の入れ墨ポスター「お蔵入り」のワケ 関係者も賛同、好評も… (1/2ページ)

★極妻編(上)

2016.09.16

幻の入れ墨ポスターの記事((C)日刊スポーツ新聞社)
幻の入れ墨ポスターの記事((C)日刊スポーツ新聞社)【拡大】

  • <p>「極道の妻たち」(DVD発売中、2800円+税、販売:東映、発売:東映ビデオ)</p>
  • <p>岩下志麻</p>

 岩下志麻主演の「極道の妻(おんな)たち」(1986年)は「仁義なき戦い」のプロデューサーの日下部五朗が掘り当てた、東映らしい骨太な作品だ。

 「題名自体がキャッチコピーになっていた。これはイケると思った」と宣伝チーフプロデューサーの福永邦昭は撮影前からヒットを確信した。

 原作は家田荘子の同名ノンフィクション。ヤクザの組長宅に寝泊まりし、その妻たちを取材したもので、「週刊文春」連載中から評判を呼び、複数の映画会社やテレビ局から映像化のオファーが寄せられていた。

 結局、ヤクザ映画で実績のある日下部に軍配が上がった。「鬼龍院花子の生涯」(82年)の五社英雄監督と、この映画でヤクザの女房を好演した岩下という顔ぶれに家田が乗ったのだ。

 福永はクランク・イン前にあるイメージポスターを提案した。

 「岩下さんの全身に菊天女の入れ墨を施したリアルなイラストを考案。関係者は賛同し、岩下本人も素晴らしいとほめてくれた。そして反応を見るため、スポーツ紙にイラストを発表した」

 評判は良かった。が、思わぬところからクレームが。岩下の夫で映画監督の篠田正浩だった。

 「たとえイラストでもポスターにしては困る。この写真を使うなら、志麻を役から下ろすかもしれないと電話をかけてきた。いくら説明してもダメ。このポスターは実現しなかった」

 

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