レイザーラモンRG お見事「すべり芸」

2011.03.24


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 相方HGの人気に便乗したキャラ、RG(リアルゲイ)を名のった後も、新キャラを次々に作り続けているのがレイザーラモン出渕誠である。立命館大学ではプロレス同好会に入り、リングネームは憧れのレスラー新崎人生にちなんで「チン先真性」。この学生プロレスで知り合った住谷とお笑いコンビを結成。プロレス技をかけ合うおバカな肉弾戦コントを工夫し、有名な今宮戎の漫才コンクールで優勝した。

 一旦就職するが、すぐコンビで吉本に所属。9年前に結婚したが当時の月給が2000円。妻が働くパチンコ店での稼ぎで生活していたが、RGは勝手に高価なHDDレコーダーやエアコンを買ってしまう。RGの身勝手な発言「家電芸人の走りですね」。

 そのうちHGの大ブレークがきて、それにうまく乗っかるキャラ「HGの愛人リアルゲイ」を思いつく。扮装はドレッドヘアのスティービー・ワンダーに似せたが全く受けず。もともとHG便乗キャラが丸見えですべりっぱなしだったが全く動じることなく、アイアンハートと呼ばれる。

 HGブーム後、作ったキャラのひとつが市川AB蔵。ある結婚式のスピーチで緊張のあまり目つきが鋭くなり、それが海老蔵にそっくりと言われ、次の日、着流しの衣装を買いに走った。ギャグは、お茶のCMにひっかけた「お〜い、ドンペリ!」。

 時流に簡単に乗っかり、変身するキャラとして、他に「マイケル・チャックソン」。名曲BADを歌いながら、お茶の名を織り込む。青い顔の「アバター」のあるあるネタが「アバターギャグをしたけど見てない人が多いので、すべりがち〜」。本家海老蔵のように七変化しても、RGの十八番はお見事、「すべり芸」。よっ!! (演芸評論家・今村荘三)

 

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