政治家にリーダーシップ取れる奴はひとりもいない たばこでも腑に落ちないことが…良し悪しのけじめつけて筋通してほしい 梅沢富美男のモノ申す

 おかしいといえば、たばこの増税に対する世の中の反応もそうですよ。去年も値上がりしたでしょ。僕が吸っている銘柄は一気に50円も上がった。まるで空き巣狙いみたいにひっそり税金を上げて、それに対して不思議と誰も大騒ぎしてない。消費税だったら1~2%上がっただけで大変なことになるのに。世の中の人がどう思っているのか聞いてみたいね。

 たばこに関しては腑に落ちないことがいっぱいあるんです。例えば公演があるときに定宿にしていたホテルが全面禁煙になったのに、契約の際にそれを教えてくれなかった。それまで毎年、公演の1カ月間お世話になっていたんですが、そのホテルは引き払いました。だって吸えないと困るから。あと、冬に函館の飲食店で、たばこを吸える場所を訊いたら「表で吸ってください」って。北海道で表はやめてくれよ、殺す気か(笑)。

 僕は吸っちゃダメな場所で「吸わせろ」なんて文句を言ったことはありません。ちゃんとルールとマナーは守っていますから。もちろんマナーを守らない喫煙者も多いし、そのせいでこうなっているというのもわかります。でも、世の中を見ると、たばこ休憩に対するやけに厳しい目とか、就業何分前の禁煙指示とかもある。いじめられているのは僕ら喫煙者の方ですよ。

 この国も随分おかしなことになりましたね。今の政治家も世の中も、いいものはいい、悪いものは悪いとはっきりけじめをつけて筋を通してもらいたい。やっぱり義理と人情を忘れたら、日本人はダメじゃないかな。

 ■梅沢富美男(うめざわ・とみお) 福島県生まれ。大衆演劇「梅沢劇団」第3代座長。1歳5カ月で初舞台を踏み、20代半ばで演じた女形が「下町の玉三郎」と話題に。1982年には小椋佳作詞作曲の『夢芝居』が大ヒット。テレビ番組のコメンテーターや俳人としても活躍している。

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