日産、航続距離を向上させた「リーフe+」を追加設定

2019.01.09 自動車ニュース 鈴木 真人
「日産リーフe+」
「日産リーフe+」拡大

日産自動車は2019年1月9日、電気自動車「リーフ」にパフォーマンスと航続距離を向上させた「リーフe+(イープラス)」を追加設定し、同年1月23日に発売すると発表した。

航続可能距離はWLTCモードで458km、JC08モードで570kmに達する。
航続可能距離はWLTCモードで458km、JC08モードで570kmに達する。拡大
電流量アップとインバーターの強化により、駆動用モーターは最高出力218ps、最大トルク340Nmへと強化されている。
電流量アップとインバーターの強化により、駆動用モーターは最高出力218ps、最大トルク340Nmへと強化されている。拡大
標準の「リーフ」の1.5倍となる288セルのバッテリーモジュールを搭載する。
標準の「リーフ」の1.5倍となる288セルのバッテリーモジュールを搭載する。拡大
フロントバンパーの下端にブルーのリップスポイラー状のパーツが装着される。
フロントバンパーの下端にブルーのリップスポイラー状のパーツが装着される。拡大
100kWの急速充電器が利用できるほか、普通充電もより強力な6kWに対応する。
100kWの急速充電器が利用できるほか、普通充電もより強力な6kWに対応する。拡大

WLTCモードの航続可能距離は458km

リーフe+は62kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載する。従来のリーフが40kWhだったのに比べて容量を55%増加させた。航続距離はリーフの322km(WLTCモード)/400km(JC08モード)に対し、458km(WLTCモード)/570km(JC08モード)へと大幅に向上している。458kmという数字は、一日あたりの走行距離のユーザーカバー率で99.5%に相当するという。

新型モジュールの採用によってバッテリーパックを約25%高密度化しており、容量増加による室内空間やデザインへの影響はない。従来の50kWに加え、100kWの急速充電にも対応する。

モーターの最高出力はリーフの110kW(150ps)から160kW(218ps)に、最大トルクは320Nmから340Nmにアップ。リーフでは最大加速Gが継続するのは発進から50km/hまでだが、リーフe+は70km/hまで伸びる。中間加速性能も向上し、80-120km/hの加速時間は15%減少している。

車両重量はリーフの1490~1520kgに対し1670~1680kgに増加。バッテリーサイズは20mm厚くなったが、最低地上高を15mm下げることによって車高の増加は5mmに抑えた。重心高が10mm低下したことにより、走行安定性が向上したという。

ボディーのねじり剛性は8%アップ。車体ロール角は0.4G旋回時で5%減少している。サスペンションは重量増に対応して仕様変更し、操舵フィーリングの改善を図り、コーナリング時の操舵力特性のばらつきを抑えたという。

標準のリーフとのエクステリアデザインの違いは、フロントバンパーの下部にブルーのリップスポイラー状パーツが追加されたのみにとどまるが、急速充電ポートには「e+」ロゴが記されている。インテリアの変更はない。

e+の発表と同時に、標準のリーフにも踏み間違い防止アシストとLEDヘッドランプが全車標準装備となった。

価格は「e+ X」が416万2320円で、「e+ G」が472万9320円。

(文=鈴木真人/写真=向後一宏)

関連キーワード:
リーフ, 日産, 自動車ニュース