遠藤憲一「心して演じなければ」社会派ミステリー『それぞれの断崖』ドラマ化

ドラマ
2019年06月05日

遠藤憲一 遠藤憲一が主演を務めるドラマ『それぞれの断崖』(フジテレビ系)が、8月より放送されることが決定した。

 社会派ミステリーの名手・小杉健治の同名小説をドラマ化する本作は、少年事件を発端に、被害者家族と加害者家族の愛憎があぶり出される人間ドラマ。『真珠夫人』や『牡丹と薔薇』など、昼の帯ドラマで数々のヒット作を生み出したプロデューサーと演出家が再結集し、骨太の社会派ドラマに挑む。

 遠藤が演じるのは、14歳の息子が同級生に殺され「被害者の父」となる志方恭一郎。家族が崩壊していく中、憎悪の果てに「加害者の母」を探し出すも、絶対に許せないはずの女に自分と同じ苦しみを見て、心揺さぶられるという役どころだ。

 原作者・小杉と遠藤は、昨年2月放送の『家族の旅路』以来の再タッグ。プロデューサーの「被害者の父と加害者の母が愛する、というありえない設定を“あるかもしれない”と観る人に納得させる演技ができるのは遠藤さんしかいない」という熱望により、1年間、遠藤のスケジュールが空くのを待っての実現となった。

<遠藤憲一コメント>
今回は、かなり骨太な社会派ドラマ。出演依頼を受けたとき、まずは“主人公の感情の変化が複雑で、かなりハードルの高い役。心して演じなければ”と思いました。さらに、許しあえるはずのない2人が心を重ね合うという展開に“フィクションとはいえ、感情面はリアルに丁寧に表現したい”とも思いました。見てくださる方の立場によって、それぞれの役に共感できたり反感を持ったりすると思いますが“登場人物の行く末を見てみたい!”と思ってもらえるよう、キャストやスタッフのみんなで頑張って作り上げていきたいです。「オトナの土ドラ」には2度目の出演となりますが、この枠って深夜ならではの今まで見たことがない、思い切ったストーリーを楽しめる枠ですよね。今回の作品は、ヒューマン・サスペンスの側面があり、登場人物が思わぬ方向に舵を切ったりします。“そっちに行っちゃだめ!”と毎回ハラハラしながら見てもらえたらうれしいです。

<西本淳一プロデューサーコメント>
このドラマで描きたいのは、少年事件による被害者家族と加害者家族の崩壊と再生です。これは、決して他人事ではない、いつ自らの身に降りかかってもおかしくない話です。さまざまな問題点を指摘される現行少年法をモチーフに、事件に巻き込まれてゆく2つの家族、そして特に、被害少年の父親と加害少年の母親の愛憎ドラマに踏み込んだ、社会派の人間ドラマです。予想もしない展開が待っています。主演に遠藤憲一さんを迎え、綿密な打ち合わせを重ねながら、主人公・志方恭一郎 像を作り上げています。
【人はそれぞれに心の断崖を持っている。そして、その断崖を抱えて生きていかなければならないのだ】という原作の言葉を、どのように体現されるのか、とても楽しみにしていますし、視聴者の方にも、じっくりと見ていただきたいと思っています。

オトナの土ドラ『それぞれの断崖』
8月3日(土)スタート ※予定
フジテレビ系
毎週土曜 後11時40分~深0時35分

出演:遠藤憲一ほか

原作:小杉健治
脚本:洞澤美恵子
プロデュース:西本淳一(東海テレビ)、大久保直実(ビデオフォーカス)
演出:村松弘之、藤木靖之、遠藤光貴