競泳・中村克 1年後は「人間的にも内面的にも、今より強い自分でいたい」
「コロナに負けるな」リレーで繋ぐ！アスリートの今、そして未来
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、各競技団体が活動の自粛を余儀なくされている中、競泳 中村克選手に現在の状況について語ってもらった。
中村克コメントー
今までみたいにまともに練習ができなくなっていますし、外出もできなくなっていますので生活のパターンが一気に変わりました。陸上でのトレーニングが増えましたし、手洗いうがい、一つ一つ気をつけるようになりました。
今までの練習拠点、国立スポーツ科学センターという場所が閉まっている状態なので、家でトレーニングすることが増えました。
家では自重トレーニングであったり、幸い僕の家にはダンベルがあったので、あとはチューブを使ってインナーのトレーニングであったり。あとパドルがついたチューブがあるのでストロークを確認するような動作とか、そういうことをやったりしています。
今できる状況でうまくやるようにしているので、今までできなかったアプローチ、今までは水の中のトレーニングが中心になっていて、本来もう少しインナーであったりだとか、筋肉面でもう少しレベルアップさせたい部分はあったので、泳げない代わりにそちらを中心にやっています。
感覚はちょっと変わってしまうと思うのですけれど、でも土台づくりといいますか細かいところを育てるいい機会だと思っているので、この期間が明けてしっかり泳げるようになった時に楽しみだなと思っています。
体重が2キロくらい増えているのですけれど、ただそれは脂肪ではなくて背中周りだったり腹筋周りだったり、胸筋周りだったり。
見た目がかなり変化しているので、お腹も無事まだチャポチャポしていなくてしっかりしまった状態はキープできているので、うまく進化できているのかなと感じます。
唯一水を感じられる時間となると、お風呂の時間なのかなと思うので満足には泳げないですけれど、そういうところでうまく水を撫でるような動作であったりはできます。
本当に焦らず今までできなかったことに時間を費やすようにしています。
Q.自粛期間に発見したこと
全然できていなかったことが多かったなということがまず一つ。
競技以外で言いますと、ゲームをすることが多くなりました。
今までゲームをすることがなかったのですけれど、なかなか外に行って遊べない、友達とも会えない状態なので、今オンラインでもゲームができたりするので、すごく久しぶりにゲームをやるようになりました。
料理とかもする機会が増えましたね。あんまり言えるようなものでは無いのですけれど、最近はスンドゥブにはまっていて、どうやったら美味しくなるかなと試行錯誤していますね。
あとはラーメンを作るようになりました。お家でラーメンを食べることがすごく好きなのですけれど、ラーメンを食べに行けないので、そこがちょうどスープをコンビニで販売していて、そこのお店のスープを買うことができたので、自分なりにアレンジを加えています。
煮干し系の「中華ソバ伊吹」という所なのですけれど、一度食べると結構クセになっちゃうので、こういう風になってしまったからこそこういうこともできると思うので、また新しい感覚でこれはこれでいいのかなと思いますね。
Q.東京五輪の延期について
（4月の東京五輪代表）選考会がまずなくなってしまったことがすごく残念だったです。
ただ僕自身選考会までの準備はかなり仕上がっていたので、ちょっとここ数年はあまり良くなかったのですけれど、久しぶりにすごくよかったので、なくなったらすごく一気に気持ちが落ちちゃって。
何もしなくなっちゃうかなって思ったのですけれど、まだ気持ちは切れていなくて、逆に作り上げたからこそ今できる範囲で最善の準備をしようと思っています。
だから陸上でのトレーニングがかなりできていると思うのでショックではありましたけれど、なくなったわけではないので、それに向けてできる範囲で準備をしています。
やっぱりリフレッシュというところも大事だと思うので、そういうところでゲームであったり料理であったり、やっているという感じです。
去年肩を怪我してしまって、100%これでメダルが取れるという自信は正直まだなかったので、準備できる期間が一年延びたという風に捉えて、怪我してしまった部分をしっかり完璧なものにしたいです。
それでまた泳ぎ出せればいいんじゃないかなと思うので、ウイルスによって世界はすごく悲しい状態になっていますけれど、自分に足りないところを補える期間が設けられたという風にポジティブに捉えています。
Q.1年後、どんな自分でいたいか
今よりやっぱり強い自分でいたいですね。
競技だけじゃなくて人間的にも内面的にもやっぱり成長していたいなと思いますね。
僕を応援してくれているファンの皆さんには、ここ数年多分良い泳ぎというものが見せられなかったと思うので、この一年しっかりできる準備をして来年ファンのみなさんを喜ばせられるようなパフォーマンスができるように頑張ります。
オリンピックが開催できればしっかりメダルを獲ってみんなで笑顔で終わりたいなと思います。
僕も絶対（気持ちが）落ちるかなと思ったのですけれど、それはやっぱりオリンピックでメダルを獲りたいっていう強い信念があるからブレずにいられるのかなと思います。
いろんな方に支えられていて、そういう人たちに恩返しして、しっかり結果を残してみんなで笑顔になりたいという気持ちが強くあったので、気持ちが強いから多分折れずにいられたと思います。
【競泳】
中村克
出身地：東京都
生年月日：1994年2月21日
Twitter：@katsumohi21
Instagram：katsumi.221
YouTube：https://www.youtube.com/channel/UCLotpo2v4-7eWAP0T63R-Jw