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アニメ番組等の映像効果に関する製作ガイドライン

テレビ東京は、視聴者が有害な刺激にさらされる危険を最大限減らすため以下の製作ガイドラインを作成した。これらを認識してアニメ等の製作、放送をすることで番組から生ずるリスクは、ほぼ完全に回避される。

1. 1/3秒(フィルムでは8コマ・テレビフレームでは10フレーム)以内で、1回を超える光の点滅は避けるべきである。

2. 急激なカットチェンジや急速に変化する映像も、光の点滅と同様の影響を与えるので、1/3秒に1回を超える使用は避けるべきである。

3. 赤色を単色で使用した点滅やカットチェンジも危険である。ただし、単色の赤色 を除く色の組み合わせでそれが同じ輝度(明るさ)であれば問題はない。

4. 輝度差のある規則的なパターン(縞模様・渦巻き等)は、原則として避けるべきである。

* 光感受性反応の研究の権威、イギリスのハーディング教授は『テレビ自体が点滅した光 を発して映像を送り出す媒体である以上、光刺激によって症状が生じるリスクを完全に なくすことはできない。』としている。


アニメ等映像効果にあたっての具体的な製作チェック処方

<1/3秒に1回の点滅とその危険性>

テレビ画面における「パカパカ」やフラッシュ等の映像効果は人体に害を及ぼす可能性があることは周知のとおりだが、危険度は光の点滅の速さによって大きく変わる。 1/3秒に1回の点滅以下であれば、番組から生ずる光過敏性発作の危険性は約97%削減することができる。

1/3秒に1回の点滅は、フィルム撮影時のコマでいえば8コマで1回の点滅である。 これまで多用されてきたフィルム1コマ毎の差し替え撮影は、12Hz(1秒に12回の点滅=1/3秒に4回の点滅)にあたり極めて危険な領域にある。 これは光過敏性発作を起こす可能性のある人のうち、78%が脳波に異常を起こす。 ちなみに4Hz(1秒に4回の点滅=1/3秒に1.3回の点滅)で5%が反応、7Hzで31%、10Hzで65%と、Hzが増えるにつれ、反応率は加速度的に増大する。

また、急激なカットチェンジや急速に変化する映像なども、光の点滅と同じ影響を与えるので同様の注意が必要である。

<輝度差のある規則的なパターンの危険性>

輝度差のある規則的なパターン(縞模様・渦巻き・ダーツボード等)は、光の点滅と同様の危険性を持っている。最も危険なのが反転の繰り返し、次に静止画像である。一定方向に流れ、視覚で追いきれるものは影響が少ないといわれている。

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