●優勝の瞬間を伝えるニュース番組
M9になった頃、テレビ東京ではスポーツニュースのチーム内に阪神優勝担当が決定。
松下記者:生放送なので、間違えずに正確に視聴者の求めるニュースをタイムリーに伝えることが必要。
松下記者を追うカメラ
最短であと2日の神宮球場。優勝パターンを想定して構成をたてる日が続く。
しかし、神宮では優勝は決まらず、M2で迎えた名古屋ドーム。可能性があれば準備は必要。記者の準備はもちろん、祝勝会の行われるホテルでも、中継するスタッフなど着々と準備が進む。
しかし、名古屋でも優勝はなく、すぐに大阪に移動。ケーブルなどの中継の準備も撤収。
大阪へ移動して、テレビ大阪で仕切りなおしのミーティング。番組の出演者も放送スケジュールが変わったため、再考しなければならない。そして迎えた9月15日。
その頃、大阪では各局趣向をこらしたインタビューブースも準備万端。
共同記者会見から始まり、祝勝会場(ビールかけ)へ。ビールから守るためにカメラは防水対策も。
大橋アナウンサー:難しいことは聞かず、うれしい表情とコメントがきければと考えている。
その映像は中継車ではすぐに編集が行われる。(左写真)収録時間が予定から大幅に変更になったために、一部を急遽テレビ東京で編集することに。
そのころ大阪の会場では各局に割り当てられた時間内で選手のインタビューを事前収録。生放送のメインとなる星野監督インタビューのために江夏豊(野球解説者)を起用。
松下記者:伝えたいことを視聴者にわかってもらいたい。このような番組の性質上、直前までわからないことが多くて(苦労も多いが)楽しいから乗り切れる。
<スタジオ>
二宮:書き手とテレビの作り手は違う。テレビはチームプレーである。
書き手はリングにあがるボクサーだとすれば、テレビはアメフトなどのチームプレーなのではないか?
Q:各局の個性について
二宮: 基本をおさえなくてはいけない。奇をてらいすぎると独りよがりになる。
優勝の瞬間など抑えなければならないものはある。でもそれだけでは同じになってしまう。どんな味付けにするかが大切。
Q:スポーツニュースに必要なことは?
二宮:ニュースはコラムである。あれもこれも詰め込むと幕の内弁当になる。
これが売り物だ!を押さえた上で、いかに切るかがディレクターの手腕がとわれるところ。
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