実写版ディズニー映画「アラジン」(6月7日公開)のレッドならぬ“マジック”カーペットイベントが16日、都内で開かれ、ランプの魔人ジーニー役のウィル・スミス(50)が約1年半ぶりに来日した。

 ディズニー映画の数々の名曲を生み出した作曲家アラン・メンケン氏(69)のピアノ弾き語りでスタート。アラジンの名曲「ホール・ニュー・ワールド」を披露後、ステージにはウィルが現れ、ジーニーの持ち歌「フレンド・ライク・ミー」をコラボした。

 実はこれ、メンケン氏の思いつきで決まったもので、関係者もビックリ。ウィルは「この作品にかかわって僕が一番最初に覚えた曲なんだけど、ここの舞台で初めてアランとああいう即興をやれて、すごく楽しかった」と興奮していた。

 そんな演出に「いやぁ〜最高!」を連発したのは、吹き替え版でジーニー役の大御所声優・山寺宏一(57)。感想を聞かれると「僕も(舞台に)出てこようと思ったんですが、新しい映画の歌詞まだ覚えてないんで出てこれませんでした。ごめんなさい。次回はぜひ一緒に」と言い訳した。

 するとウィルが「君なら歌えるよ。僕が君のために…」といきなりボイスパーカッションを始めるとメンケン氏もピアノを弾き始めた。ほんのさわりだけのセッションだったが、観客は大歓声。山寺は「もうちょっと練って、次、頑張りたいと思います。僕はダメでしたけどね」と頭をかいた。

 するとウィルは「こうやって違う言語で声をやっていただいた方に直接会えるのは、俳優として、まれな機会なので、今日お会いできてホントに最高。で、2人の共通点はハンサムだってことだ」と山寺の肩を抱いた。

「僕もそう思います!」と山寺が感激したのも無理はない。アニメ版「アラジン」でもジーニーの声を務めた山寺は、1996年の「インデペンデンス・デイ」、2004年の「アイ,ロボット」、07年の「アイ・アム・レジェンド」と何度かウィルの吹き替えを担当しているが、今回で来日15回目のウィルと会うのは初めてだったからだ。

 この日は、オーディションで主人公アラジン役をつかんだ中村倫也(ともや=32)、王女ジャスミン役の木下晴香(20)、邪悪な大臣ジャファーの声を務めた北村一輝(49)も登場。普段クールな中村や北村が思わず踊りだすほど、イベントは盛り上がった。