鎖国の日本を離れ、世界を見た男、九鬼海人の波乱に満ちた半生を描いた作品。'00年宙組・宝塚大劇場・新人公演。作・演出は谷正純。新人公演担当は中村一徳。久遠麻耶、美羽あさひ 他。九鬼水軍の末裔、九鬼海人（久遠／本役は和央ようか）は、由布姫（美羽／花總まり）との婚礼の日、故郷宮津から出帆するが遭難し、船はシベリアに漂着する。それから3年、海人たちはシベリア総督から帰国許可を得るため、イルクーツクまで旅を続けていた。その間仲間たちは次々と死に、帰国許可も却下される。そこで皇帝ピョートル�V世に直訴すべく、ペテルブルグまで再び旅をした海人たちは、その地で、皇后エカテリーナ�U世（美羽二役／花總）に出会う。皇帝は人望の厚い皇后を嫌い、公の場でも愛人を侍らせていた。エカテリーナは海人の誠実さに恋心を覚え、海人も皇后との会話に世界にはばたく夢を呼び覚ましていた。そんなとき皇后を皇帝に担ぎ出そうというクーデターの計画が持ち上がった。

主な出演者久遠麻耶、美羽あさひ 他