大相撲夏巡業(25日、埼玉・春日部市、ウイング・ハット春日部)9月の秋場所(9日初日、両国国技館)で8場所連続休場からの復活を懸ける横綱稀勢の里(32)が、本格的な稽古を打ち上げた。横綱昇進後、左大胸筋痛などもあって、巡業を全うするのは昨秋以来2度目となった。
「(フル参戦は)久しぶり。気持ちいいね」と笑顔をみせ、7月の名古屋場所を制した関脇御嶽海ら若手との三番稽古(同じ相手と何度も取る)を振り返り「負けていられない気持ちでやった」と充実感を漂わせた。
かつて所属した旧鳴戸部屋からの兄弟子で、審判部として巡業に帯同した元関脇若の里の西岩親方(42)は「気がついたことはすべて伝えた」。横綱も「細かいところをみてくれていた」と感謝した。狂いなく心と体をつくり、そこへ技を重ねていく。
巡業最終日の26日は東京・丸の内の商業施設「KITTE」で、トークショーや取組が中心の興行が開催される。 (奥村展也)