【ロンドン=岡部伸、ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の弾道ミサイル発射を受け、国際的圧力や国連安全保障理事会の対北制裁強化による北朝鮮の外交的孤立がいっそう深まっている。
スペイン外務省は8月31日、駐マドリードの北朝鮮大使を呼んで抗議し、外交官1人の退去処分を通告したと発表した。ロイター通信などが伝えた。
同外務省は、「度重なるミサイル発射は国連安保理決議に違反し、国際社会の安全を脅かす」との声明を発表した。
北朝鮮は2014年、スペインに大使館を開設。大使と2人の外交官が駐在しているが、スペイン外務省はうち1人を1カ月以内に退去させるよう要求した。後任は受け入れないという。北朝鮮側が度重なる抗議を無視したため、厳しい措置を取ったとした。
また英国のフィールド閣外相(アジア太平洋担当)は同日、北朝鮮のチェ・イル駐英大使を英外務省に呼び厳重抗議した。
英外務省によると、フィールド氏は「北朝鮮の無謀な行動は国連安保理決議に違反し、国際社会の安全を脅かすものだ」と指摘。北朝鮮に核・ミサイル開発を放棄し、国際社会との対話の道に戻るよう促した。