埼玉県、企業の海外展開促進へジェトロ誘致 

 県が県内企業の海外展開を後押しするため、日本貿易振興機構(ジェトロ)の事務所を県内に誘致することが7日、関係者への取材で分かった。今秋以降、大宮ソニックシティ(さいたま市大宮区)に「ジェトロ埼玉」の開設を目指している。平成31年度予算案に開設に向けて約1600万円を計上し、2月定例県議会の承認を得た上で誘致に乗り出す。

 国内市場の縮小で県内企業も海外への販路開拓が必要となっている。これまで県産業振興公社や上海、ベトナム、タイのサポートデスクが県内企業の海外展開を支援してきたが、県は海外54カ国74カ所に事務所を持つジェトロを誘致し、ニーズが高い欧米への販路を拡大したい考えだ。

 全国に事務所を展開するジェトロだが、埼玉県は都内に近いこともあり、唯一拠点を置いていない。県内の経済団体や自治体なども早期開設を求めているという。県は、ジェトロ埼玉の開設で県内企業の先端製品や県産の日本酒、農産物の輸出支援を期待している。「環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)11」や「日欧経済連携協定(EPA)」などへの対応に関する支援も見込んでいる。

会員限定記事会員サービス詳細