湯船で深める地元愛 東京・葛飾 銭湯の背景画に身近な名所
更新 sty1811060012東京都葛飾区内の銭湯で、背景画に地元の名所を描く取り組みが始まった。地域ゆかりの風景に愛着を深めながら湯に漬かってもらおうと、区内の公衆浴場業者の団体が企画。順次塗り替えを進め、観光資源としても活用したい狙いだ。
9月の週末、京成電鉄お花茶屋駅から徒歩10分ほどの「末広湯」で、国内に数人しかいない銭湯絵師の丸山清人さん(83)と弟子の勝海麻衣さん(24)が男湯の背景画の仕上げにかかっていた。
縦3メートル、横5メートルの壁に描いたのは末広湯からほど近い場所をかつて流れていた「曳舟川」をイメージした絵。女湯の方はショウブの名所だった「吉野園」だ。
連合会の石倉幸雄会長は「背景画イコール富士山から脱却し、より地元密着の営業をしつつ、絵師ら銭湯に欠かせない業者の皆さんの仕事にもつなげられたら」と話している。