アルメニア大統領が辞任表明 国難に「権限ないのはおかしい」

アルメニアのサルキシャン大統領
アルメニアのサルキシャン大統領

アルメニアのアルメン・サルキシャン大統領が23日、辞任を表明した。タス通信が伝えた。同国大統領は2015年の憲法改正で議会により選出される儀礼職となり、政治の実権は首相が握っている。

サルキシャン氏は声明で「国民の団結が求められている困難な時期に、大統領に戦争と平和に関する何の権限もないのはおかしなことだ」とし「熟慮の末の決断」と述べた。

アルメニアは20年に係争地ナゴルノカラバフを巡るアゼルバイジャンとの軍事衝突に敗北。パシニャン首相は紛争の最終的終結を図るとともに、歴史的に対立してきたトルコとの関係正常化を進めている。

大統領の辞任は首相路線への抗議との指摘が出ている。サルキシャン氏は18年に大統領に就任した。(共同)

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