フジの動画配信「FOD」 スマホアプリ、1000万件突破

 フジテレビがインターネットで展開している動画配信サービス「FOD」のスマートフォン向けアプリのダウンロード数が1月、累計1千万件を突破した。アプリの本格配信開始から4年での達成に、フジテレビの大多亮(とおる)常務は「動画配信のアプリの世界ではメジャー入りしたのかなと思っている」と手応えを語る。

 フジテレビでは平成17年から「FOD」を開始。多様な料金体系を採用しており、現在の有料会員数は約80万人。3万超のコンテンツが見放題のプレミアム会員は月額888円(税別)となっている。動画のほかにも雑誌やコミックといった電子書籍を一つのプラットフォーム(基盤)で提供しているのが特徴だ。

 24年にはスマホ向けのサービスを始め、27年1月からはスマホアプリの本格配信もスタート。アプリの累計ダウンロード数は29年7月に500万件を達成するなど着実に伸び、今年1月14日に1千万件を突破した。

 FODでは有料会員向けのコンテンツのほか、フジテレビの最新のドラマやバラエティーを放送後から期間限定で見られる無料見逃し配信のサービスも展開しており、月間の利用者数は無料の視聴者も含めると約500万人に上る。

 こうしたことから、大多常務は「この1千万ダウンロードというのは非常に意味があり、アプリの世界ではメジャー感がある」と強調。その上で、「今後の伸びしろとして期待しているのは番組の無料見逃し配信の部分で、動画に広告を付けてスポンサーの方に買っていただいている。ここを伸ばしていきたい。1千万というリーチ力は今後の広告型ビジネスにも非常にいい影響があるんじゃないかなと思っている」と述べ、有料会員に加え、無料モデル拡大にも意欲を見せた。

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