「週刊金曜日」新社長・植村隆氏「リベラルなジャーナリズムの灯火を消してはならない」

「週刊金曜日」発行人に就任、会見する元朝日新聞記者の植村隆氏=28日、東京都千代田区(海老沢類撮影)
「週刊金曜日」発行人に就任、会見する元朝日新聞記者の植村隆氏=28日、東京都千代田区(海老沢類撮影)

 総合週刊誌「週刊金曜日」発行人と同誌を発行する株式会社金曜日(東京)の社長に就任した元朝日新聞記者で、韓国カトリック大学客員教授の植村隆氏(60)が28日、東京都内で記者会見した。植村氏は「リベラルなジャーナリズムの灯火を消してはならないという思いから引き受けた。憲法を守る、『週刊金曜日』を守る、というのが私の新たなスローガン」などと抱負を述べた。韓国の大学教員は兼務するという。

 平成5年創刊の「週刊金曜日」は定期購読部数が当初の5万部から1万3000部程度にまで落ち込んでいるといい、経営環境は厳しい。植村氏に社長就任を依頼した北村肇前社長は理由について「権力の監視・批判をする、タブーを排して事実のみを伝えるという原点に立ち返って反転攻勢するのにふさわしいリーダーだ」と説明した。

 植村氏は朝日新聞記者時代、慰安婦に関する記事を執筆。それらの記事が「捏造(ねつぞう)」だと攻撃され、名誉を傷つけられたとして東京地裁などに名誉回復を求める訴えを起こしている。裁判の経過は「週刊金曜日」最新号(9月28日号)でも詳しく報じている。

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