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(更新: ORICON NEWS

本人も驚き? 上半期テレビ番組出演数トップの新井恵理那がたどり着いた“自然体”

 先日、メディアの調査・分析を行うニホンモニター株式会社が「2019上半期タレント番組出演本数ランキング」を発表した。男性部門では昨年に引き続き、TOKIOの国分太一が首位と“安泰”だったが、女性部門ではフリーアナウンサーの新井恵理那が初めての首位に。2016年以降トップの座を守り続けていたハリセンボン・近藤春菜を逆転する結果となった。平日朝の生放送『グッド!モーニング』(テレビ朝日系列)ではニュースを伝え、『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系列)ではお天気キャスター、バラエティ番組『所さんお届けモノです!』(同)ではMCアシスタントなど、八面六臂の活躍が数字に現れた形だ。今回、インタビューから彼女の「仕事観」に迫った。

「ミスコン」で芸能界を意識 大学卒業後フリーアナウンサーに

――ランキングを知ってどう感じましたか?近藤春菜さんや、マツコ・デラックスさんより出演番組が多いという結果になりましたが。

新井恵理那最初聞いたときは信じられなかったです。未だに実感は湧いていないんですが(笑)。平日毎朝の生放送、プラスαで出演させていただいているのが大きかったのかなと思います。ビックリはしていますが、「たしかに頑張ってたよね」って、自分を認めてあげたい気持ちでもいます。

――新井さんがそもそも芸能界入りを考えたのは、大学時代「ミス青山」に選ばれたタイミングなんですよね。

新井恵理那そうですね。「ミス青山」に大学2年生の時になって、そのあと、人から「局アナウンサーを受けないの?」と勧められて、徐々にこの業界を意識し始めました。その後紆余曲折あり、セント・フォース(※現在の所属事務所)に入ることになって、フリーアナウンサーとしてはもう9年目になりますね。

――高校時代は全国強豪の「弓道部」の主将だったんですよね。その10年後にアナウンサーとしてバリバリと働いているというのは……。

新井恵理那予想もできないですよね。ミスコンの時から今の環境に至るまで、誰かの導きによるものが大きくて、節目節目では頑張っていましたが、流れに身を任せていたらこうなっていたという気も。

「(ビート)たけしさんからは、どの方向から話を振られるかわからないので、答えを用意しない(笑)」

――新井さんが仕事で心がけていることって何かありますか?

新井恵理那「手を抜かないこと」と「自分にも他人にも素直にいること」ですかね。いまの仕事を始めたころは、月に一回稼働があればいいってくらいで、知名度もないし、発言も大して注目してもらえない。「ハンデがあるな」って感じていると、そもそも発言すること自体に萎縮しちゃうんです。でも、人の目に触れなかったら、次に進むには本当に難しくなるなと。今やってることを精一杯見せれば誰かが見てくれるし、一つの仕事にまじめに向き合おうという気持ちでやってましたね。

――最初からはうまくいかなかったと。

新井恵理那あれこれ考えすぎちゃって自分を苦しめていました。バラエティでも情報番組でも、出演した日は家に帰って、「あそこはこう言えばよかった」とか、ずっとうだうだ悩んで、悔し涙を流して……まあ寝たら治まるんですけどね(笑)。でも当時は「苦しい」という感情が毎日のようにありました。

――どのタイミングでブレイクスルーしたと感じていますか。

新井恵理那グルメリポートなり、エンタメのニュースを読むなり、いろいろなお仕事を経験していく中で、突然「パッ」と視界がひらける瞬間があったんです。余計な心配とか、「こう喋ろう」と前もって計画を練らなくても、自然に力を抜いてできている自分がいるなって。でも、それを自覚できたのは比較的最近のことです。

――朝のニュースもそうですし、『新・情報7daysニュースキャスター』では、お天気キャスターとしてビートたけしさんと絡むこともありますし、「瞬発力」を求められる仕事の経験を積んできたのも大きいのでは。

新井恵理那たけしさんは、どの方向から話を振られるかわからないので、答えを用意しないようになりましたね(笑)。緊張する現場で場数を踏ませてもらえたからこそ、いま自由になれたような気がしています。

――いつ見ても落ち着いた喋りなので、過度に緊張するタイプには見えないですが……。

新井恵理那いえいえ、すごく“緊張しい”なんです。テレビに出はじめたころは、汗で手のひらがビショビショで、膝を震わせながら原稿を読んでいました(苦笑)。それも出演経験が増えてきたこと、共演の方を「親しみやすい先輩」と思って接していくことで徐々に克服してきました。

土田晃之と劇団ひとりからは、“迷アナウンサー”といじられる

――これまで数多くのタレントと共演していますが、憧れの方などいらっしゃいますか。

新井恵理那番組でも共演している所(ジョージ)さんですかね。初めてお会いする方ってだいたい緊張するんですが、所さんは「あっ、所さん」っていう感じで、“優しい近所のおじさま”のような親しみやすさ。あれだけ有名なのに、テレビとのギャップがないのが素敵です。私もちょうどこの前、久しぶりに会った友達に「いつもテレビで見てるから何も思わない」と言われて、「ちょっとは再会に感動して!」とは思いましたけど(笑)、お茶の間に浸透しているんだなと嬉しい気持ちになりました。

――でも新井さんのブログを見ていると、芸人の「ひょっこりはん」に仮装した写真や、家族とのランチの様子を載せるなど一貫して「自然体」で、所さんのような親近感があるなあとは思います。

新井恵理那自分のことを美化しても粗が目立つだけですから、普段から取り繕わないようにしています。土田晃之さんと劇団ひとりさんからは、「迷う」という字の“迷アナウンサー”と呼ばれていますが(笑)。

――普段周囲からはどんなキャラクターだと言われることが多いんですか?

新井恵理那「不思議」とか「天然」はよく言われますね。親しい友達からは「変わってるよね」とか。でも、「どういうところが?」って聞き返すと、「どこがっていうのはちょっとわからない」って言われて……いまだに自分も周りもよくわかってないみたいです(笑)。でも、そうした“よくわからないキャラ”を、共演者の方たちが面白がって、番組で引き出してくれるのは本当に幸運なことだなと思います。

――今後、どんなキャリアを見据えていますか。

新井恵理那「目標を立てる生き方をしたくないな」って思っているんです。というのも、以前はやりたいことも目標も抱けてなくて、周りに対して後ろめたく、申し訳ない気持ちになっていました。でも、ここまでの番組に出演できて、街でも声をかけられ認知されている実感もあって、今の状況にすごく満足できている自分がいるんです。それなら、無理して考えなくてもいいんじゃないかと。

――知名度が上がったからこそ、できることの選択肢も増えそうですね。それこそこれまで経験してきた弓道とか、オリンピックに向けてマイナーな競技を広めていく役割なども……。

新井恵理那ここがゴールじゃないんだろうなっていうのは感じています。弓道もそうですが、今後自分の好きな事の認知度を高める手伝いができたらなあと。そう考えると、この先の未来にワクワクしますね。

(取材・文/東田俊介 写真/飯本貴子)

Information

初フォトエッセイ『八方美人』(宝島社)が8月23日に発売。ニュース番組から情報バラエティまでさまざまな番組で活躍する新井の半生と、凛と明るく前向きにいられる秘密が綴られている。

『八方美人』
定価:本体1300円+税
発売日:2019年8月23日
https://tkj.jp/book/?cd=TD296610

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