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【エール】第12週はオムニバス形式でスピンオフ バンブー夫妻の馴れ初めや環の恋物語も

 NHKで放送中の連続テレビ小説『エール』(月〜土 前8:00 総合ほか)。今月15日から19日にかけて放送される第12週(第56回〜第60回)は“特別企画”。主人公・裕一(窪田正孝)とヒロイン・音(二階堂ふみ)をとりまく登場人物の過去、未来(?)に焦点を当てた物語をオムニバス形式で放送する。これまでと少し趣きが違う『エール』の世界を描き出す。

連続テレビ小説『エール』第12週は特別企画。オムニバス形式の各話に出演する(左から)橋本じゅん、井上順、金子ノブアキ (C)NHK

連続テレビ小説『エール』第12週は特別企画。オムニバス形式の各話に出演する(左から)橋本じゅん、井上順、金子ノブアキ (C)NHK

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 第56回「父、帰る 前編」&第57回「父、帰る 後編」は、一泊二日で地上に帰る権利がもらえるあの世の宝くじに当たって、10年ぶりにこの世に戻ってきた音の父・安隆(光石研)と家族の物語。「あの世」の門番らしき「閻魔様」役で橋本じゅんが出演する。

 第58回「古本屋の恋」は、喫茶「バンブー」の二人、保(野間口徹)と恵(仲里依紗)のなれ初めの物語。神田あたりの古本屋街で喫茶店を営んでいて、保にコーヒーのいれ方を指南した「木下一(きのした・はじめ)」役で井上順が出演。木下は、佐藤久志(山崎育三郎)の親戚のおじさんでもあり、子ども時代の久志(山口太幹)も登場する。

 第59回「環のパリの物語 前編」&第60回「環のパリの物語 後編」は、双浦環(柴咲コウ)がまだ駆け出しだったころ、留学中のパリでの物語。環と出会い恋人となる若手画家「今村嗣人(いまむら・つぐひと)」役で金子ノブアキが出演する。

 今回の企画は、チーフ演出の吉田照幸のアイデア・作。制作統括の土屋勝裕氏によれば、「第11週で裕一の人生で一つの節目を迎え、また物語の後半では戦争など激動の時代に突入するので、その前にちょっと遊びの週があっても良いのではないか」とのこと。

 放送開始から2ヶ月以上経ち、主人公以外のキャラクターへの興味も高まってきたところ。「主人公をとりまく人々にもそれぞれドラマがあり、そういう人たちがいてこそ、主人公のドラマがより面白くなるという考えで、誰か一人の物語ではなく、それぞれの物語ということでオムニバスになりました」と、土屋氏。

 第56回&第57回は、第2週で事故死した安隆が幽霊になって戻ってくるという突飛な設定。「安隆は登場してすぐ亡くなってしまうので、安隆と光子のドラマ、さらに、第2週では、子役たちとのお芝居だけでしたので、光石さんと二階堂ふみさん、松井玲奈さん、森七菜さんの共演シーンを見てみたいという狙いがありました」(土屋氏)。

 第58回は、保と恵がどのような経緯で結婚したのか、「視聴者も気になっているのではないか」(土屋氏)と、二人にフォーカスをあてる回を作ったという。

 第59回&第60回は、「環の過去を描くことで、環が歌手としての覚悟を持って生きている理由がわかり、より環の言葉に視聴者が納得し共感できるようになると考えました」。『エール』の世界と地続きでありながら、異国情緒たっぷりに描かれるラブストーリーは別の作品を見ているようだ。

 なお、『エール』は、今月27日までの第13週をもって一時休止となる。休止期間中は『エール』を第1回から再放送する。

■第12週・出演者のコメント

【橋本じゅん】『なつぞら』(東洋動画の制作部長・佐藤利之役で出演)から程なくでしたので、オファー、本当にうれしかったです! 役は正直「???」でした(笑)。衣装合わせの時、僕のアイデアを採用していただいてやっとイメージできました。約30年前、朝ドラ『ひらり』で六甲おろしを歌いまくる医師をやり、翌年阪神甲子園球場開幕戦で始球式を依頼され、スタンドを巻き込んで六甲おろしを大合唱した事を思い出さずにはおれません。古関メロディよ永遠なれ。

【井上順】僕は古関裕而先生(主人公・裕一のモデル)に直接ごあいさつしたことがあり、先生から「存じてますよ、いつも見てますよ、がんばってくださいね」というありがたいお言葉をいただいた思い出があります。その頃の僕はザ・スパイダース解散後、ソロで頑張っているところだったので、あのとき先生からエールをいただいたことは約50年経った今でも覚えています。オファーが来たときはとてもうれしかったですね。撮影も子ども時代の久志と楽しくできました。

【金子ノブアキ】連続テレビ小説の現場は聖域。久しぶり(※)に参加させていただいて本当に光栄です。 光と影の間に揺れる今村嗣人という男を演じます。 日々の彩りに加えていただけるよう、ベストを尽くします。よろしくお願い致します。※第84作『おひさま』(2011年)以来

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