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バブリー系バンド・ジュリアナの祟り、世代も国境も超えて新宿を沸かせた全力フリーライブ

 バブリー系トランスポップロックバンド、ジュリアナの祟りが2月17日、東京・西武新宿駅前をジャックし、フリーライブを行った。

新宿をジャック

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■現代版ジュリアナ東京をコンセプト、ステージから目を離せない出で立ち

 ジュリアナの祟りとは、現代版ジュリアナ東京をコンセプトにとした男女混合の5人組バンド。命名はビートたけしで、その名前の奇抜さはもちろんのこと、さらに注目すべき点は、全員のルックス。ピンクや白の髪や、服装もバブリーで派手な衣装で、ステージに立った瞬間から目を離すことができないような出で立ちだ。

 しかしながら、キャッチーなメロディと観客を魅了する歌唱力、そしてパワフルなパフォーマンスという実力も兼ね備えているところが、他のグループとは一線を画する特徴であろう。

■恒例の“拝み”パフォーマンスからスタート

 そんな彼らのフリーライブ当日は、13時半から2時間おきに計4回のパフォーマンスが行われ、15時30分の回には、30分前からファンが待機。そして、5分前にもなると、ジュリアナの祟りのイメージカラーである、ピンクのアイテムや服を身にまとったファンが待ちわびている姿が多く見られた。

 まず度肝を抜かれたのが、ライブのオープニング。パフォーマー・佐川ネル秋吉のマイクパフォーマンスでフリーライブが始まると同時に、急にメンバーと観客がしゃがみ込み、拝み始める。このパフォーマンスは、ジュリアナの祟りの恒例のライブスタートであり、一気にジュリアナの祟りのライブに来たことを身体で感じる。

 そして、1曲目の「泡沫の罪な夏」がスタート。ボーカル・江夏亜祐の歌声とパラパラ風の振り付けで、観客も1曲目からノリノリ。通りかかった人たちも、その異様な雰囲気に足を止めて、ジュリアナの祟りのパフォーマンスに魅了されていた。そして2曲目の「パンティーナイト♂」へノンストップで駆け抜ける。曲の初めはヘッドロック。パラパラやバブリーな振り付けだけでなく、バンドの振り付けも取り入れ、観客を楽しませていた。

 その後、江夏のMCが入り、4周年記念の日に後楽園ホールでのライブや3月のミニアルバムの発売に触れ、喜びを語った。そして、江夏が「まだまだ新宿盛り上がっていけますか!?」と観客に呼びかけ、3曲目が始まった。曲の合間合間に入る掛け声は、メンバーがボードを掲げて示すため、初心者でも楽しみやすい。

 掛け声の種類はさまざまで、「バブリー」や「ドル・ユーロ・ポンド・ペソ・ウォン・円・元・バブリー」などのライブ中に何度もユニークな掛け声が渦巻いた。

■西武新宿駅前の大型街頭ビジョンもジャック

 4曲目は「寝子life」。蕪木蓮がボーカルを務めており、持ち前の力強い歌声で観客の足を止めていく。パフォーマンは、にゃんにゃんという掛け声とともに、猫のような振り付けがなされたが、驚いたのはサビだ。サビになると、江夏が観客に身を委ね、神輿のように掲げられていた。初めて見た観客は驚いていたが、ファンにとっては1つのメインイベントの振り付けで、一層一体感を増していく。なかには、初めてだが混じって一緒に江夏を掲げる観客もいて、照れながらも、楽しそうな表情を浮かべていた。

 そのようなパフォーマンスのなか、15時48分になると大型街頭ビジョンのスクリーンに、ジュリアナの祟りが映し出された。観客は皆スマートフォンで写真に収めながら、完全ジャックの瞬間を感動を味わっていた。

 そうして感動とともにさらに盛り上がった雰囲気のなか、次はタオルや布を使って観客も一緒に楽しめる「あーもー!アモーレ!!〜アイツのタタリ〜」。サビではピンクのタオルが広がった。そして、最後の曲「バブリー革命〜ばんばんバブル〜」へ。メンバーも観客も「ハッスル」「ヤッター」のコールアンドレスポンスをしながらボルテージは最高潮に。

 最後は、オリコン週間シングルランキングで30位(1/21付)を獲得した表題曲「バブリー革命〜ばんばんバブル〜」。踊りやすい振り付けと、頭に残るメロディーでその場にいる観客を魅了していた。印象に残ったのが、サビでは子どもや、この日で初めてバンドを見たであろう外国人も一緒に踊っていたことだ。世代や国境を超えて多くの人たちがその場で踊ることができるのは、歌そのものの良さと今まで培ってきたパフォーマンス力の表れだろう。ラストは観客も全員で肩を組み、コーラス。佐川が観客席まで降りてきて、観客をどんどん巻き込んでいった。コーラスのグループは大きくなり、会場の観客全員で最後まで熱を高めながらライブは終了した。

■次はミニアルバム発売から初のホールライブへ

 ライブ終了後に江夏は「日曜の昼時は人がたくさん通るので、既存のファンはもちろん、今までジュリアナの祟りを知らなかった人にも見てもらえるきっかけになった」と今回のフリーライブでの盛り上がりや観客の様子に喜びを示した。さらに、シングル30位については、「オリコン世代なので、ランキングに入ったことは感慨深かったです。他の曲もランキングを上げていけるよう、がんばっていきたいです」(江夏)。

 そして3月12日リリースのミニアルバルへの意気込みを「次作でバンドとしては2作目です。3月発売はライバルが多いですが、次作は、サザンオールスターズのように3枚目に繋げていけるような作品にしたいと思っています」(江夏)。自身が好きなサザンオールスターズが、3枚目の「いとしのエリー」で一気にブレイクした様子になぞらえて語ってくれた。

 アルバム発売と同日に行われる後楽園ホールのライブに関しては、「初のホールワンマンライブ。これまでにワンマンライブは何十回もやっているんですけれど、ホールでセンターステージというのは初めて。初めづくしなので、緊張しながら練習しています」とお茶目な様子を見せつつも、「エンタテインメント・バンドとして、その名に恥じない最高のステージにしていけたらいいなと思います」と熱い気持ちと真の強さを感じるコメントを残した。
 日曜の昼に、寒さも吹き飛ばすような熱いパフォーマンスを見せたジュリアナの祟りに今後も目が離せない。

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提供元:CONFIDENCE

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