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alom、結成1年で縮んだ“距離” 「思うことは言い合う」互いに寄せる信頼

 昨年1月に結成された女性デュオ「alom(アロム)」。昨年12月12日にはアニメ『イナズマイレブン』歴代の人気曲をカバーしたアルバム『イナズマ爆EDソングス』を発売した。今回は小室さやか、寺田真奈美の2人に、結成秘話やこれからの展望について語ってもらった。

alom(左から)寺田真奈美、小室さやか

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――2人ともソロ活動をしていたなかで、どのようにしてユニットを組むことになったのか。きっかけを教えてください。

【小室】『イナズマイレブン』の新シリーズが始まるというときにエンディング曲を歌う2人組の女のコのユニットを作りたいってオーディションがありまして、そこで出会いました。

【寺田】私は当時、大阪のエイベックス・アーティストアカデミーで特待生としてレッスンとかしていたんですけど「こういうオーディションがあるからどう?」って声をかけていただいたんですよね。

【小室】私もオーディションがあるってことで参加しました。私も小学校のときに歌の特待生でエイベックス・アカデミーに通っていたんですよ。大学に入ってからは、個人で路上ライブとか弾き語りとかシンガーソングライターやってたんですよね。

――小室さんの昔からの夢が「アイドル」だったそうですね。

【小室】幼稚園児のときにモーニング娘。さんがものすごく流行っていて、そのころからアイドルになりたいってずっと思っていたんですよね。カラオケでもずっとモー娘。さんの曲を歌っていたりとかしていて、そこからずっと歌手になりたいと思っていました。

――そういえば、「あなたの周りに…」というアイドルっぽいキャッチフレーズもお持ちだったとか…。

【小室】やだやだやだ(笑)! 自分で決めたんじゃなくて、前にAbemaTVの冠番組があってそのときに芸人さんにつけて頂いたやつなんです。ライブとかでも1回も使ったことないです!

【寺田】そうなんや、やった方がいいのに(笑)。

――寺田さんも子どものころからアーティストの道を目指していたんですか?

【寺田】私、出身が滋賀県なんですけど、山のなかみたいなところが実家なんですよ。そういうところで育つと、有名人になりたいって言うと周りは「そんなん無理やん!」みたいな構えなんですよね。だから、親にも言えなかったんですよ。歌手になりたいって。隠れて自分の部屋で練習したりしてたんです。だから、本格的に目指し始めたのは高校卒業してからなんですよね。

――歌手になりたいと思ったきっかけは、どういったものがありましたか?

【寺田】実は子どものころ“大人ぶりたい子ども”だったんですよね。そのころバラードがすごく好きで音楽に刺激を受けていて、歌詞を聴くタイプだったんです。特に加藤ミリヤさんとか尾崎豊さんが好きでした。尾崎さんとか、ちょっと尖った感じがいいじゃないですか。歌詞とかもすごいし、憧れましたよね。

――別々の環境で育った2人がこうして出会ったわけですね。お互い、はじめて会ったときの感想はいかがでしたか?

【小室】はじめて会ったのはレコーディングのときだから2017年の7月でしたね。顔が小さくて、かわいいし、オーラがありましたから正直ビビりました。喋ったときに、まなちゃんの方が年上だし何を話していいかわからなくて、人見知りが発動しちゃったんですよね。でも、この空気を変えなくちゃって思って「どんな音楽聴きますか?」って聞いたのは覚えています。

――クールビューティだから気圧(けお)されたということでしょうか?

【小室】うーん、そういうのはなかったですね。いまはクールビューティーを推してますけど、どちらかというと当時は「かわいい」でしたね。こんなかわいいコがいるんだなって思って、自分もちゃんと頑張らないと…って恐れていました。芸能界ってこういうところなのかなって。

【寺田】私もかわいいって思いました。私は雰囲気だけの「雰囲気クールビューティー」だと思っているので、相方になるコがかわいいコだと助かるんだけどなって思ってたんですよ。だから本当に良かったです。このコ、みんながかわいいって言うタイプのかわいさなんで。だけど、めちゃくちゃ真面目そうやな…って思って、はじめは気が合うのかどうか心配でした。

――実際に一緒に活動してきて、お互いの印象は変わりましたか?

【小室】美しいままですけど、いい意味で慣れました。そこの世界にいられるっていうのかな。タイプが全然違うので本当に仲良くできるのかなって心配していましたけど、そんなことはなかったです。これまで意見の食い違いでぶつかることが何度もありましたけど、いつもまなちゃんがどんなときでも下がって「さやかはどう思う?」って聞いてくれようとするんです。そこで上手く合うんです。いまはもうビビらなくなりましたよ(笑)?

【寺田】でも、このコたまに「こわ〜い!」とか言うんですよ! 私、リハのときに歌い方とかこの振りをどうするとかガチになりすぎると強く言っちゃうんです。自分はこうしたいという意思があるし、さやかもきちんと意思を持っているコだっていうのも分かっている。私も自分の意見が絶対というわけではないから、そこをどうするのかきちんと決めたいんですよね。だから、自分だけの意思を通さないように、きちんと話し合いをして「それやったら、さやかのでもいいな」って話にもなったりする。でも、本気で怒りすぎると「こわ〜い」が出るんですよ。前に本気で怖がられたので、控えようと思いました(笑)。

――2人の音楽に対して真剣な姿勢が伝わるエピソードですね。

【寺田】いまでこそ、こうやって話し合えていますけど、はじめは譲り合いやったんです。ちゃんとお互いを知れてなかったから。いまもお互いに「なんで?」って思うようなこともあるけど、なんとなくわかるようになったから、どんなことがあっても一晩おいたら元に戻るようになりました。

さっきも言いましたけど、見た目も性格も考え方もすべてが真逆で、正直合わないんじゃないかって思ってたんですよ。でも、一緒にいたら楽しいもんなんですよね。プライベートでご飯を食べに行ったりしているうちに、急激に仲が深まりました。

【小室】仕事上の付き合いだけじゃこんなに仲良くなれないですし、一緒にいるのがしんどい…ってなっていたと思うんですよ。あ、でも一回まなちゃんに「さやか、なんも話してくれへんやん! もういい!」って怒られたことがあったんです。そこから、まなちゃんへの考え方がすべて変わったっていうのはありますね。

【寺田】私はプライベートでもすべてをさらけ出すタイプなんですけど、ある日、さやかって何にも言ってへんなって思ったんですよ。それからは、お互いに思うことは言い合うようになりました。それが「alom(アロム)」のシステムなんです。

――いまはもう完全に分かり合えたわけですね。

【寺田】いまはもう、オモロイんですよね。さやかって、普段はすっごく頭もいいし、しっかりしていて、真面目なんですけど、2人のときは抜けているんですよ。最近は「女」を出してくるところをマネージャーさんと一緒にいじり倒すのがブームです。怒ったときの「こわい〜」って反応とか(笑)。

【小室】違うんです! 素なんですよ!!っていうか、抜けてるって自覚ないもん!

――12月にリリースした新アルバム『イナズマ爆EDソングス』収録の「彗星ガールズ」では、その2人のこだわりが見られるんでしょうか?

【小室】ミュージックビデオで衣装が4つ出てくるところがポイントです。この衣装とワンピースと私服と部屋着みたいな服があるんですけど、その4つの姿の私たちが見られるところが推しポイントです。あとは宇宙で踊っている場面からロケットのなかのピンクの部屋でわちゃわちゃ女子会みたいなのをしているのがすごくかわいくて好きです。あとは、ミュージックビデオやダンスの振りでも出てくるんですけど、お互いにマイクを向けているところがあるんですけど…。

【寺田】ねー! それ、まなが言いたかったのに!!

【小室】えー、じゃあ別のにするね。そしたら、2番の歌詞で「突然の生意気少女 誰よりも寂しいの彗星ガールズ」というフレーズがあるんですけど、ここの歌詞が生意気なのに実は寂しいってところが…。

【寺田】あー、まな、そこめっちゃ好き!

【小室】え、ここも!?

――また被りましたね。

【小室】前回の「恋する乙女は雨模様」のときにも「本当の私は弱いよ」って歌詞が出くるんですけど、つんく♂さん、女心やっぱりわかってらっしゃるなって…。こういった歌詞が自分の素に近いなって思ったんで推しポイントですね。自分も強がっちゃうのに泣きたいこともあったりするので、この歌詞を歌うたびにジーンとくるなって。

【寺田】さやかがさっき挙げていたお互いのマイクを向け合うシーンが好きなんですが、実際そこは本当にエモいんですよ。あとは、はしゃいだシーンは自然体だってところとか、衣装になったときにガラリと雰囲気が変わるところもいいですね。

――寺田さんの推しポイントは他になにかありますか?


【寺田】ダンスはマイクを向けるところと、あとは「彗星」っていうクネクネした振りを振付師さんから何回も合わせるように言われたんで、ここはやっぱり推しかなって。あとは、曲調は前作のときと違うんです。前はポップでかわいい感じやったのが、今回はミステリアスで大人な感じなんです。ちゃんと、ミステリアス感出てましたか?

――それはもう、バッチリと。

【寺田】これをレコーディングするときとかも、近寄りがたい大人の女って感じで歌っています。この曲調を聞いたときもそんなイメージかなって思って。そこが渋くて好きですね。

―― MVはかわいい系が推されている感じもしますが…。

【寺田】あそこは「alom(アロム)」のパジャマパーティみたいな感じで、とりあえずはしゃいだところを撮りたいなって感じだったんで。あのシーンだけは自然体な感じで素を出しています。曲のことは一回ほかに置いて、衣装になったときにガラリと雰囲気を変えてやるのがギャップかなって。前作は耳を掴むポーズがポイントになっていたんですが、今回は目を指したり、こういうのってエモくないですか? こういうエモいのが「alom(アロム)」の雰囲気なのかなって思います。

――今回は『イナズマイレブン』のカバーアルバムでしたが、作中にお気に入りのキャラクターはいますか?

【小室】私は「小僧丸サスケ」くんです。試合では「ファイアトルネード」というシュートを繰り出したり活躍するんですけど、無口でカッコつけて突っ張っている感じなんです。だけど、憧れの豪炎寺さんに対するリスペクトを向けた瞬間にすごいかわいらしい表情になって、スターを見ている少年の姿になるギャップが魅力的だなって思っています。

【寺田】私は「灰崎凌兵」くんという人気のキャラクターです。彼は結構、女にモテるタイプの性格しているんですよね。ツンツンしているんですけど、たまにギャグっぽいところがあったりするんです。ツンデレ男子っていいじゃないですか。それにいろんな必殺技もあるし、なによりもサッカーが強い。王道なんですけど、素直に好きですね。

――『イナズマイレブン』のメンバーたちのように、音楽界の「てっぺん」を獲るために今年はどんなことをしていきたいですか?

【小室】私はグラビアがすごく大好きなんで、プライベートでは水着になることなんてなかったんで恥ずかしかったんですけど、一度やり始めたら楽しくなっちゃって。好きになっちゃいました。

――そしたらグラビアで世界を獲りますか?

【小室】そうですね!

――寺田さんはどんな目標を立てていますか?

【寺田】やっぱりワンマンライブしたいかな。私たちからしたらすごく難しいんだけど、Zepp Tokyoとか赤坂BLITZとか、私たち世代のアーティストさんがやっているようなところでできるようになりたいですね。これからも頑張っていきますので、応援よろしくお願いします!

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  • alom(左から)寺田真奈美、小室さやか
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