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元嘉風・中村親方が引退報告 「大分で基礎磨いた」

 大相撲を9月に引退した佐伯市出身の元関脇・嘉風の中村親方(37)=本名大西雅継、尾車部屋=が県庁を訪れ、広瀬勝貞知事に引退を報告した。2004年から16年間土俵に立ち、小柄ながら激しい取り口で人気を集めた。「大分で力士として基礎を磨き、育てていただいた。親方として後輩を育てることで恩返ししたい」と意気込みを語った。

 小学4年に地元の相撲クラブで相撲を始め、強豪の中津工業高(現中津東高)卒業後、教員を目指し日本体育大へ。大学3年で全日本相撲選手権大会を制したが、4年時は優勝を逃した。「信条だった泥臭い相撲から、アマチュア横綱として相手をはねのける相撲になった。もし4年で優勝していたら、大相撲は目指さなかった」と振り返る。

 05年の新十両、06年の新入幕はいずれも史上5位タイのスピード昇進。三賞受賞は10回、「金星」は8個獲得した。「作戦は考えず、気持ちを落ち着かせ、体の反応に任せた。番付上位との取り組みが楽しみだった」。最も記憶に残るのは、14年夏場所で大関稀勢の里に敗れた一番。「持てる力、技を出し切った。取り組み後の声援に、身震いした」。今も時折、動画サイトを見て振り返るという。

 今年6月、佐伯市で合宿中に藤河内渓谷で沢下りの「キャニオニング」でけがを負った。復帰を目指したが難しく、引退を決断。今も通院とリハビリを続けている。

 引退報告は10月30日にあり、「ファイトと負けん気の強い取り口が印象的だった」と広瀬知事。中村親方は「大分出身の力士は少ないので、地元に応援してもらえる大分の力士を増やしたい。愛情を持って後輩を指導していく」と話した。(岩谷瞬)

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