カラス、人の男女見分けます 宇都宮大が実験
顔の色や輪郭で判断
カラスは人間の男女の顔を見分けられる――。宇都宮大農学部の杉田昭栄教授(神経解剖学)と、宇都宮大と東京農工大の連合大学院博士課程に在籍するエチオピアの女子留学生ベザワーク・アフェオーク・ボガレさん(32)の研究結果を宇都宮大が発表した。11月1日付の米科学誌電子版に掲載される。
研究ではカラス4羽を用いた。男女の顔写真がふたになっている容器を置き、2羽は男性を選ぶと中の餌がもらえるよう訓練。残る2羽は女性を選ぶよう訓練した。
その上で、別の男女2組の顔写真で実験すると、男性を選ぶよう訓練された2羽は完ぺきに男性の顔写真の容器を選んだ。女性を選ぶよう訓練された2羽もすべて正解。
訓練時の写真を白黒にしたり、顔の周囲を楕円(だえん)に切り抜いたりすると区別できず、顔の色や輪郭で判断するとみられる。杉田教授は「カラスは男女を認識しながら人間を攻撃する知恵がある」と話している。〔共同〕