リンゴ新顔「シナノリップ」初出荷 夏の需要開拓
長野県果樹試験場が開発し、2月に品種登録されたリンゴの新顔「シナノリップ」が7日、市場に初出荷された。出荷時期が8月中下旬と早く、強い甘みと酸味、果汁の多さが特徴だ。JA全農長野は夏の需要を開拓し、今シーズン中に3000ケース(1ケースは5キログラム)を出荷する予定だ。
東京・大田市場の初セリでは5キログラム平均2800円前後の価格がついた。同日長野県内に出荷された「つがる」の1.5倍程度。等級の高いものは5キログラム16玉入りが3万円で競り落とされた。
青果卸の長印(長野市)は本社で市場関係者向けの試食会を開いた。試食した男性(60)は「秋の品種と比べても遜色のない味だ。(取り扱うかどうかは)値段と相談だ」と話した。
シナノリップは「千秋」と「シナノレッド」をかけあわせた。県は「シナノスイート」などの独自品種を開発しているが、その中では最も収穫期が早い。高温でも色づきが良く、赤くなるため「リップ」の名がついた。
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