荒天、5人死亡・100人以上負傷 沖縄でみぞれ
日本列島は24日、上空に今季最も強い寒気が入り、西日本を中心に記録的な大雪、低温となった。事故や転倒が相次ぎ全国で100人以上が負傷、5人が死亡した。沖縄県名護市と同県久米島町ではみぞれを観測。沖縄県では1977年の久米島町以来、観測史上2度目の雪の記録となった。
気象庁は、25日午前にかけて西日本や北陸を中心に大荒れの天候が続くとして警戒を呼び掛けている。
気象庁によると、鹿児島県・奄美大島の名瀬測候所では115年ぶりの雪を記録。平野部では長崎市で過去最多となる17センチ、鹿児島市14センチ、佐賀市7センチ、徳島市と福岡市2センチの積雪があった。
日本海側でも、島根県邑南町で過去最多の102センチ、兵庫県香美町の兎和野高原で50センチ以上、石川県輪島市で60センチ以上の積雪を記録した。
気温は沖縄県国頭村では午後10時50分ごろに過去最低の3.1度を観測。福岡市や熊本市など九州各地では日中も氷点下が続いた。京都、大阪、神戸の各市では朝と夕方以降、軒並み氷点下になった。
共同通信の午後5時現在のまとめでは、雪など天候の影響で、九州で65人、中四国で9人、北陸で5人、関東甲信で17人、東北で5人がけが。
死者も相次いだ。青森県では雪下ろし中に転落したとみられる女性が死亡。新潟県では除雪機の下敷きになり男性が死亡。栃木県では交通事故で男性が死亡した。
交通も混乱。空の便では九州や中国方面の路線を中心に欠航が続出。山陽新幹線は一部区間で速度を落として運転し、西日本や北陸の特急は運休が相次いだ。高速道は一部区間で通行止めとなった。
大荒れの天候は24日夜にピークを越え、25日は西から次第に緩む見込み。〔共同〕