市川海老蔵あらため13代目市川團十郎白猿(44)の襲名披露記念の特別公演が10月31日、東京・歌舞伎座で行われ、歌舞伎界の大名跡、團十郎が9年ぶりに復活した。

座元、俳優、舞台関係者による行事「顔寄せ手打式」では、俳優96人を含め総勢104人が舞台上に並んだ。

團十郎は「13代目として市川團十郎白猿を襲名する運びと相成りましてございます。元禄年間より続きました大きな名跡を相続いたしますからは、歌舞伎のために、歌舞伎のことに生きられる團十郎となれるよう、日々、精進、努力する覚悟でございます」とあいさつ、決意を表明した。大きな拍手と、この日から再開された「成田屋!」の大向うを受けた。

11月7日初日の襲名披露公演で初舞台を踏む8代目市川新之助(9)も「どうぞよろしくお願い申し上げます」と、大きな声であいさつした。

松本白鸚(80)は「両名ますます芸道に精進いたすことと存じます。いずれもさまには末永くご後援のほどお願い申し上げます」と期待を寄せ、尾上菊五郎(80)が手締めの発声を行った。

本来なら20年5月に團十郎を襲名するはずだったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、2年半延期になった。