コメディアン小松政夫さん（享年78）が7日に肝細胞がんで亡くなったことを受け、盟友のタレント伊東四朗（83）が12日、東京・浜松町の文化放送で取材に応じた。

伊東は11日に訃報を聞いた瞬間を振り返り「立ったままぼうぜん自失。自分をなくしていました」と消沈した。2人は76年開始のNET系バラエティー「みごろ！たべごろ！笑いごろ！」などで共演。「しらけ鳥音頭」や「電線音頭」が大ヒットした。関係性を「若い頃を一緒に戦った戦友」と語り、「なぜか気が合って、2人をくっつける番組を作ってくれた。お互いがうまい具合にのし上がってこられたのかな」。　数々のギャグを生み出した小松さんを「異才」と評し、「あんなに世間の重箱の隅をつついてネタにする天才的な男、見たことなかった」。過去にはコンビ結成の話もあり、当時流行した映画「ジョーズ」と小松さんのギャグ「上手だね、上手だね」を掛けた「『おジョーズ』なんて」と“幻のコンビ名”も明かした。

昨年5月放送のテレビ朝日系「徹子の部屋」が最後の対面になった。小松さんの病は知らず「ひと言言ってくれれば会えたのに。残念」。故植木等さんとの天国での再会に思いをはせ「師弟関係に戻って、付き人として走り回っていて欲しい」と語った。

気落ちした様子を気遣われると、「元気だと逆におかしい」と喜劇人らしく応じた。最後は「ただ寂しい。どんどん周りがいなくなる。ショックですね」と静かにしのんだ。【遠藤尚子】