10月2日スタートのNHK連続テレビ小説「わろてんか」(月~土曜、午前8時)の新キャストが16日、同大阪放送局で発表され、ヒロイン葵わかな(18)の姑(しゅうとめ)役として鈴木京香(49)らがお披露目された。

 「お姑さんの役って初めて。しかもケチ。これはおもしろそうだって。若いお嫁さんはけっこう引くかもしれません。かなり、いびります。『船場のお姑さんっていったら鈴木京香だ』って、言ってもらえるように、けっこう大きな頑張る気持ちで挑んでおります」

 初のしゅうとめ役に気合も十分な鈴木は、91年「君の名は」でヒロイン経験がある。「二十ウン年前、うま(く)なってヒロインのお母さん役で戻ってきてと言っていただき、うまなったかどうかは分かりませんが、お姑さんで戻ってきました」とも言い、笑わせた。

 物語は、吉本興業の創始者・吉本せいをイメージして制作。明治後期に京都の老舗薬種問屋の長女として生まれたヒロインの藤岡てんが、松坂桃李演じる夫・藤吉と寄席経営を始め、日本に笑いのビジネスを定着させるまでを描く。

 鈴木は藤吉の母・北村啄子(つえこ)役で、夫亡き後、道楽にふける息子に悩みながらも、船場の老舗米問屋を守り抜く設定。嫁に迎えるヒロインてんには、スパルタ修業で厳しく接するだけに、鈴木自身も「けっこうきつい、いびりです」と台本に驚いたという。

 「しかもケチ」。鈴木によると「食べ物もちゃんと食べさせてあげないというか。使う材料もいちいちチェックして、『ぜいたくだ』『ぜいたくだ』と言うシーンも」あるそうだ。

 相当なスパルタしゅうとめだが、鈴木は「お姑さんをされている方に、こういうのある! ある! って共感してもらえるように演じたい」とも意気込んだ。

 朝ドラといえば、10カ月に及ぶ長丁場の収録で、ヒロインには相当なプレッシャーがかかる。ヒロイン経験者として、葵には「しっかりしたお嬢さんだから、大丈夫。何かあっても大丈夫やでって言ってあげたい。そうですね、啄子(役)なら『よう、おきばりやす!』と、強めに背中をグッと押してあげたい」と、すっかり役柄になりきって話していた。

 この日は鈴木のほか、9人の追加キャストが発表。ヒロインの恋敵で広瀬アリス(22)、横山エンタツをモデルにした芸人に大野拓朗(28)、大野と漫才を演じることになる芸人に前野朋哉(31)、天満の貧乏長屋に住み後に夫婦漫才を始める芸人に藤井隆(45)らが決まった。

 またヒロインらの子役時代は、新井美羽(10)鈴木福(12)前田旺志郎(16)らが演じる。