「NHK受信料制度等検討委員会」の初会合が、27日、都内の同局で行われ、座長に専修大大学院商学研究科教授(会計学)の安藤英義氏が選ばれた。安藤氏は、一橋大と専修大で長年、会計学を専門に研究を重ね、政府の財政制度等審議委員会臨時委員を務めた経験を持つ会計学の専門家。

 安藤氏は「諮問事項は、常時同時配信の負担のあり方、公平負担徹底のあり方、受信料体系のあり方の3つと思う。いずれもNHKの財源のありように直結するのはもちろん、視聴者の負担のあり方にも関係する重要なテーマ。NHKが公共放送としての使命を達成することを財政的に支えているのは受信料制度。受信料制度とその運用のあり方について、放送と通信の融合時代の状況をふまえつつ、学問的、専門的な意見を通し、議論しろということだと思う。国内外のメディア動向や社会の環境変化をみながら議論したい」と語った。

 会合に先立ち、NHKの上田良一会長は「放送と通信の連係の進展、視聴対応の変化、まもなく迎える世帯数の減少などNHKを取り巻く環境変化が進む。メディアや社会環境の変化をふまえた受信料制度やその運用のあり方などの課題を総括的に整理したいと考え、専門的知見を持つ委員、オブザーバーの方にお願いした」とあいさつした。