再入幕の西前頭15枚目阿炎(27=錣山)が、東前頭16枚目天空海(31=立浪)を押し倒しで下し、初日から無傷の5連勝とした。立ち合いから強烈な突き押しで終始攻め立て、天空海に何もさせずに完勝。「四つに組みたくなかった。とにかく自分の距離で相撲を取ることだけを考えた」と狙い通りの相撲だった。

自身初の初日から5連勝と勢いに乗るが「あまり勝敗は気にしない」と星勘定はしない。昨年7月場所前などに新型コロナ感染対策のガイドラインに違反し、出場停止処分を受け、一時は幕下まで陥落。返り入幕を果たした今場所は「勝つのもそうだけど、元気な姿を見せるのも(恩返しの)1つだと思う」と奮闘する姿で声援に応えている。

序盤戦を終えて「もっともっと思い切りのいい相撲を取っていきたい」と残りの10日間への意気込みを語った。前回の幕内の時とは「全てが違う環境や心境で取っている。ちゃんと相撲に向き合えていると思う」と話すなど、改心して土俵に上がっている。