日本相撲協会は1日、東京・両国国技館で理事会を開き、新型コロナウイルス感染対策のガイドラインに違反する、不要不急の外出をする行為があった時津風親方(46=元前頭時津海)と二所ノ関部屋付きの松ケ根親方(46=元前頭玉力道)について処分を決めた。時津風親方は委員から年寄への降格処分、松ケ根親方については、けん責処分とした。

時津風親方については、8月31日以降、不要不急の外出を禁止していたにもかかわらず、9月4日に宮城県へ旅行し、居酒屋で初対面者を含む関係者と飲食しホテルへ宿泊。翌日にはゴルフコンペに参加。さらに長崎県五島市への帰省を目的に福岡市へ移動し、8日まで同市へ滞在した。

時津風親方は10年から11年にかけて2度の懲戒処分(主任から年寄への降格及び通算8年間の据置)を受けたにもかかわらず、今回の行為に至り、弟子の稽古指導も部屋付き親方に任せるなど「年寄として考えるべき最悪の事態についても、微塵も考えていなかった」と、八角理事長(元横綱北勝海)から委嘱されたコンプライアンス委員会は答申した。

松ケ根親方については「家族との近場への外出なら問題ないなどという身勝手で浅はかな考えの下」(同委員会答申より)9月5日から10日までの6日間に、少なくても4回、不要不急の外出をしたという。「一罰百戒の見地からも、けん責の懲戒処分とすることが相当」(同委員会)と判断された。