千秋楽の取組は今場所も14日目の全取組終了後、審判部による取組編成会議で決まった。その結果、優勝争いで3敗の3力士(東関脇御嶽海、西関脇貴景勝、東前頭8枚目隠岐の海)のいずれかを対戦させることで、4敗力士の優勝の可能性はなくなり、優勝ラインは12勝3敗と“最低限”の面目は保たれる格好となった。

本来なら御嶽海は遠藤、貴景勝は阿炎と、両小結との対戦を残しており、番付優先なら千秋楽に組むところ。だが優勝争いを優先して、隠岐の海を両関脇のどちらかと対戦させることにした(両関脇は既に8日目に対戦済み)。どちらの割を崩すかの判断は、東西を考慮し、東の御嶽海は三役戦を優先し遠藤と、残った貴景勝が隠岐の海と対戦することが決まった。

千秋楽恒例の「是より三役」の後に隠岐の海-貴景勝戦があり、勝った方が優勝の権利を手にする。その1番後に御嶽海が勝てば優勝決定戦、敗れれば隠岐の海-貴景勝戦の勝者が優勝となる。この日の幕内後半戦の高島審判長(元関脇高望山=審判部長代理)は「ふつうなら三役同士(の対戦を組むの)だが、優勝争いがあるから」と説明した。

◆優勝の行方 御嶽海、貴景勝、隠岐の海に絞られた。御嶽海が敗れれば、貴景勝と隠岐の海の勝者が優勝。御嶽海が勝てば決定戦にもつれこむ。御嶽海は優勝へ連勝が不可欠。