大相撲の春巡業は9日、静岡・掛川市で行われ、春場所優勝の横綱鶴竜(32=井筒)が本格的な稽古を再開し、15番で全勝だった。ともに前頭の正代と10番、豊山と5番取り、鋭い踏み込みから一気に押し出すなど、付け入る隙を与えなかった。

 相撲を取るのは春場所千秋楽以来、約2週間ぶりとなったが疲れた様子も見せず「ボチボチというところ。動きの確認。まだ調整、調整でやっていきたいなと思っている」と、夏場所(5月13日初日、東京・両国国技館)を見据える段階ではないと強調。この日、胸を出した2人には「同じ(時津風)一門の若手に頑張ってほしいから。若手を育てるのも大事」と、今後に期待していた。