西十両7枚目の蒼国来(33=荒汐)が、千秋楽まで2日を残し早々と十両優勝を決めた。

 後続に3差をつける11勝1敗で臨んだこの日は、新十両の隆の勝(23=千賀ノ浦)と対戦。若さの勢いで立ち合いから踏み込まれ後退したが、そこはベテランの妙。冷静に相手の体勢を見極め、体を開きながら右から突き落とした。後続に3差をつけたまま、2日を残して在位12場所目の十両では初優勝となった。

 今場所好調の要因は「体が戻ってきた。マッサージや針、腹筋とやったから場所前の稽古も良かった」と、十両陥落の一因となった腰痛の回復を挙げた。優勝よりも、3場所ぶりとなる「幕内に戻ることを気にしていた。早く戻りたいからね」と返り入幕を意識した様子。本人は確信しているが、確実にするためにも残り2番の星の積み重ねも重要になる。33歳の年齢のことを問われると「39歳で頑張っている人がいる。安美錦関の相撲を見ていると私なんか、まだまだですよ」と話していた。