大臣会見

斉藤大臣会見要旨

2023年4月18日(火) 9:02 ~ 9:13
国土交通省会見室
斉藤鉄夫 大臣

主な質疑事項

冒頭発言

(大臣)

本日の閣議案件で、私から報告することはありません。

質疑応答

九州新幹線の西九州ルートについて

(記者)

九州新幹線長崎ルートで未着工の新鳥栖(しんとす)武雄(たけお)温泉(おんせん)間についてお伺いします。
与党検討委員会の森山(もりやま)委員長が2月に佐賀県と行っている協議で鉄道局以外の部局も交えて協議するよう求めましたが、こちらどのような部局が加わるかですとか、協議の準備状況とか今の状況をお聞かせください。

(大臣)

2月に開催された与党西九州ルート検討委員会において、鉄道局から、「幅広い協議」の結果について御報告した際、少子高齢化・人口減少が進む中、地域の未来を見据えた議論が行われることを期待しており、引き続き、丁寧かつ粘り強く協議することを求めると、こういう趣旨の御意見があったと承知しています。
加えて、国家的なプロジェクトであるとの認識の下、鉄道局だけでなく、国土交通省全体の視点で取り組むべきとの御意見があったと聞いており、これを踏まえて、鉄道局において、今後の進め方も含めて、引き続き、検討している段階です。
いずれにしても、引き続き、九州地域、西日本地域の未来にとってどのような整備のあり方が望ましいか、真摯に議論を積み重ねていきたいと思っています。
他の部局を加えるという趣旨よりも、鉄道局だけでなく、国土交通省全体でしっかり取り組んで欲しいと、鉄道局任せにするなと、こういう趣旨だったのではないか、このように受け止めています。
しかし、国土交通省全体で、どのように他の部局も含めて取り組んでいけるか、今検討しているところです。

靖国神社の参拝予定について

(記者)

この時期での質問で恐縮なのですが、靖国神社で21日から、春季例大祭が始まるとのことで、参拝や真(ま)榊(さかき)奉納などの御予定はございますでしょうか。

(大臣)

特に私の場合、ありません。

EVタクシーの普及について

(記者)

大臣もずっと見てこられたジャパンタクシー、タクシー事業についてということですけど、御案内のとおり、先月末かな、先頃、事業者団体の全タク連さんがトヨタに対して、ジャパンタクシーは、比較的これまでの常識よりも短い距離で、不具合が出始めるという趣旨の要望書を出されました。
メーカーに対してですが、国も御存じだと思います。
その前提でいうと、ジャパンタクシーというのはトヨタがというよりは国と事業者、燃費もそうですし、それからユニバーサルデザインもそうでした。
いろいろな趣旨で今までのコンフォートとは違う、日本らしいタクシーを作ろうよという、国、事業者、メーカーの三位一体でやってきた事業だと思います。
そのジャパンタクシーで、本来一緒にやってこようと言ってきた事業者側から、その不具合の指摘、やはり値段が400万円くらいしますと。
いくら燃費が良いとは言っても、メンテナンスコストを考えれば、やはり事業者からすれば高い。
高いがゆえに、例えば、オリパラ2020の時にも、この周りで3万3000台普及させるぞという数字も実際、国が上げていたのですけど、それも未達でしたと。
現状もまだまだジャパンタクシーが新車が売れないものだから、そろそろ地方に中古を出していく時期で、それでタクシー事業というのは全国的にまわっていくということなのですけど、相変わらずコンフォートの中古車が非常に高値で売買されている実態を見ると、やはりジャパンタクシーのその国の考え方というのは、必ずしも事業者にもそうですし、ユーザーにも受け入れられていないのではないかと。
そういう全体の中で、中期的にはやはりBEV(バッテリー式電気自動車)タクシーを日本はやりたいと思っているわけで、モーター車でやりたい。
今はハイブリッドですけど。
モーター車でやりたいと言いながらトヨタを中心として、いわゆるBEVと言われるバッテリーEVというものが日本にはあまりないわけで、今のような台数のままだと、トヨタが想定されるのだけども、次のモーター車タクシーをいつ作るのという話しにもなる。
そういう中で環境だ、ユニバーサルデザインだ、SDGsだといろんな観点からやってきたのですが、このままだと次のBEVタクシーは日本車じゃないかもしれないと。
そう思うと、そもそも2017年にジャパンタクシーを入れたことを含めて、この6年7年、この先の遅くとも十何年、あと数年先にはモーター車に移行しなければいけないと思うのですが、とてもじゃないけど出来そうもないと。この辺、国の政策はどのようになっているのかというところをお聞きしたいと思います。

(大臣)

今の御質問に何点かあるかと思いますが、まずは今のハイブリッドUDデザインのジャパンタクシーに非常に不具合が起こってきている。
トヨタに対してその要望がなされたという点と、それから将来を見据えたEVタクシーについての展望をどう考えているのかと、この二つに分けてお答えしたいと思いますが、まず、最初の御質問ですが、ジャパンタクシーは、2017年に販売が開始されてから、2021年度末までに約2万8000台が販売されており、直近の事業者の導入状況も順調に推移しているものと認識しています。
一方で、今年3月には、事業者団体から、車両を製造しているトヨタ自動車に対して、車両の改善等に関する要望書が出されるなど、車両にいくつかの不具合があるとの声が出ていることも承知しています。
これを受け、トヨタ自動車においては、今後、不具合の状況を確認し、事業者団体と意見交換を行うなどの対応をされると聞いていますが、国土交通省としても、トヨタ自動車に対して不具合の確認や調査を適切に実施するよう要請したところであり、引き続き、状況を注視してまいりたいと思います。
国土交通省としては、これまでも、車両購入に対する補助など、必要な支援を行ってきたところでございまして、こうした支援を通じて、引き続き、ユニバーサルデザインタクシーの導入を推進していきます。
タクシーの場合、40万km、50万kmと走ります。
ある意味でハイブリッド車、これまで一般乗用で使われてきた訳ですが、普通の場合20万km程度までということで、タクシーで30万km、40万km使ったときに、ある意味で全く新しいこれまでの内燃機関タクシーとは違うハイブリッドということで、色々なこれまでの経験していない領域に入ってきて不具合が出てくるということは、当然これは技術の開発の中であり得ることだと思いまして、これをそういう不具合を見ながらまた改善していく。
多分今回事業者の方がこういう不具合があるというふうに出されたのも非常に建設的な、「こういう不具合があるからこういうところを改良していくべきだ」と、UDタクシーを使う方からは大変評判が良いというふうに私聞いています。
乗りやすいし、ということで聞いていますので、ある意味ではこれから改善していこうと、こういう趣旨の前向きな今回動きではないのかなと。
そういう意味でもっともっとこのUDタクシーが普及することを私自身は期待しているところでして、その中の一環の動きだと私自身は捉えています。
それから後段の今後のEVタクシーに向けての動きですが、これもUDタクシーと同じようにEVタクシー、今後増やしていかなくてはいけないと思っていまして、同様の補助制度、支援制度を我々設けているところですが、ここでこの日本のEVが使われるように、また日本のEV開発が進むように我々国土交通省としても全力を挙げていきたいと思っています。
ここは同じように考えています。
このEVについてちょっと補足してもらえますか。

(事務方)

EVの関係ですと、令和5年度から環境省の予算も活用し、EVタクシーに対する補助金というものを出しています。
また、経済産業省、NEDOとやっていますGI(ジーアイ)基金と呼ばれるカーボンニュートラルに向けた研究開発の中でもタクシー事業者も対象になっているところです。

(大臣)

日本がEVの分野でも負けないように、我々国としても必要な支援をしっかり行っていきたいと考えています。

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