医療用医薬品 : ネオダイン

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医薬品情報


総称名 ネオダイン
一般名 酸化亜鉛
ユージノール
オイゲノール
欧文一般名 Zinc Oxide
Eugenol
製剤名 歯科用酸化亜鉛ユージノールセメント
薬効分類名 仮封・歯髄覆罩剤
薬効分類番号 2750
KEGG DRUG
D04857 酸化亜鉛・ユージノール
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2024年3月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ネオダイン NEODYNE ネオ製薬工業 2750801V1020

4. 効能または効果

歯髄の鎮痛、鎮静及び象牙質の消毒を兼ねた仮封、歯髄覆罩

6. 用法及び用量

セメント練板上にて粉末と液剤を練和し、パスタ状として用いる。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
過敏症過敏症状

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意
14.1.1 軟組織に対し局所作用をあらわすおそれがあるので、口腔粘膜等に付着させないよう配慮すること。
14.1.2 軟組織に付着した場合には、直ちに清拭し、消毒用エタノール、グリセリン、植物油等で清拭するか、又は多量の水で洗うなど適切な処置を行うこと。
また、手指等に付着した場合には、石けん等を用いて水又は温湯で洗浄すること。
万一眼に入った場合には、直ちに多量の水で洗浄する等の適切な処置を行うこと。

15. その他の注意

15.2 非臨床試験に基づく情報
急性毒性(練和物)1)
ラット(Wistar系♂)経口 LD50>15g/kg

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
処置別における臨床成績は次のとおりである2)
適用症例数成績
良好概良不良
歯髄鎮痛・鎮静19518942
間接歯髄覆罩10610420

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
酸化亜鉛とユージノールによるキレート反応によりセメント状に硬化する。鎮痛・鎮静作用及び消毒作用は、ユージノールによるものである2)3)
18.2 消毒作用
ユージノールのフェノール係数は3.3であり4)、硬化物を用いての細菌発育阻止試験では、Staphylococcus aureusEnterobacter cloacaeEscherichia coliに対して持続的な細菌発育阻止帯を認めた3)
18.3 封鎖性
本剤をガラス管内に封塞し、色素液中に懸垂した場合、4〜7日間色素の浸透を認めない3)5)6)。また、無水硫酸銅を用いたガラス管による水密性試験においても7日間にわたって完全な水密性を示した7)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. 酸化亜鉛

一般的名称 酸化亜鉛
一般的名称(欧名) Zinc Oxide
化学名 Zinc oxide
分子式 ZnO
分子量 81.38
物理化学的性状 本品は白色の無晶性の粉末で、におい及び味はない。本品は水、エタノール(95)、酢酸(100)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。本品は希塩酸又は水酸化ナトリウム試液に溶ける。本品は空気中で徐々に二酸化炭素を吸収する。
理化学知見その他 19.1 酸化亜鉛
KEGG DRUG D01170

19.2. ユージノール

一般的名称 ユージノール オイゲノール
一般的名称(欧名) Eugenol
化学名 2-Methoxy-4-(2-propenyl)phenol
分子式 C10H12O2
分子量 164.20
物理化学的性状 本品は無色〜淡黄褐色澄明の液で、特異な芳香がある。本品はエタノール(99.5)、ジエチルエーテルと混和する。本品は水に溶けにくい。
理化学知見その他 19.2 ユージノール(オイゲノール)
KEGG DRUG D04117

22. 包装

<粉末>
50g(ガラス容器)
<液>
10mL(合成樹脂容器)

23. 主要文献

  1. 前橋 浩, 社内資料:ネオダインのラットを用いた急性経口毒性試験, (1976)
  2. 関根永滋,森本 優,鈴木 繁,北野晋一, 亜鉛華ユージノールセメント(Neodyne)の歯髄鎮痛,鎮静並びに間接歯髄覆罩効果について.歯科学報, 53 (7), 34-38, (1953)
  3. 関根永滋,服部玄門,花岡十弘,堀江英二,島田弘量,松山茂樹, 各種亜鉛華ユージノール製剤の殺菌効果について.歯科学報, 61 (8), 1-6, (1961)
  4. 田畑喜作,上田貞善, 社内資料:ユージノール(ネオダイン液)のフェノール系数, (1976)
  5. 関根永滋,西條征男,鈴木 繁,北野晋一, 亜鉛華ユージノールセメント(ネオダイン)の仮封効果について.歯科学報, 53 (9), 22-27, (1953)
  6. 北野晋一,駒橋 武,松山茂樹,鈴木 繁,武石義弘,平山浄二, 亜鉛華ユージノールセメントの封鎖性に関する基礎実験.歯科学報, 58 (10), 33-35, (1958)
  7. 江藤治鑑, 仮封材に関する研究,とくに各種酸化亜鉛ユージノールセメントの封鎖効果について.歯科医学, 38 (3), 250-266, (1975)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
ネオ製薬工業株式会社 学術情報部
〒150-0012 東京都渋谷区広尾3-1-3
電話:フリーダイヤル 0120-07-3768
URL:https://www.neo-dental.com/
製品情報問い合わせ先
ネオ製薬工業株式会社 学術情報部
〒150-0012 東京都渋谷区広尾3-1-3
電話:フリーダイヤル 0120-07-3768
URL:https://www.neo-dental.com/

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
ネオ製薬工業株式会社
〒150-0012 東京都渋谷区広尾3丁目1番3号
電話:03-3400-3768(代)
FAX:03-3499-0613

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2024/04/17 版