1990年代以降,多くの事例が加工組立型産業における原価企画として研究されている。しかし,原価企画による目標原価から標準原価へそして量産への流れのため,都度設計を伴うような個別受注生産型企業や中小企業においては不向きと考えられる。本論文では上記のような個別受注生産型企業においても総合的原価管理の中で原価企画を実施している状況と原価企画がもたらす疲弊を回避し,企業経営に積極的に効果をもたらす方法について述べる。
現代企業の経営において,企業グループの経営活動は以前から続く興味深い研究対象の1つである.そのため,今回の統一論題のテーマは「企業グループの管理会計」として設定された.ここで,企業グループの経営はどのような形で機能しているのか.さらには,これからの管理会計は,企業グループの経営管理のためにどのような変化をしていくことになるのか.このような深遠な研究課題に関する展望を示すことが今回の統一論題の課題である.このために,今回の全国大会では,4つの研究報告を頂いた.これら4つの貴重な研究報告により,「企業グループと管理会計」の重要な論点が解明された.しかし,この「企業グループと管理会計」に関する研究が,今後も多くの有意義な研究の蓄積へと結びつくためには残された課題がある.この解決により,引き続き,企業経営の発展に結びつくべく,「企業グループと管理会計」に関連する研究が継続され,実際に企業の発展が実現することを期待したい.
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