本稿の目的は,
地理学
体系論に寄与すべく, 現代の
地理学研究で用いられている地理学
の専門用語を, コンピュータを活用した文献情報処理の手法によって整理することにある。そのために, 以下の2つの作業を行なった。第一に, 最近6年間 (1985~1990) に
地理学
主要4誌 (『
地理学
評論』『人文地理』『東北地理』『地理科学』) に収録された552論文のデータを
地理学
文献情報データベース「CHIRI」へ入力し, その論文タイトルと論文要旨を構成する用語のすべてを索引語自動抽出プログラムによりリストアップして, 5種の用語リストを得た。第二に, これらの用語リストを比較するとともに,
地理学
の基本用語, とりわけ「地理 (学)」という用語に焦点をあてて, 既刊の
地理学
用語辞典の索引と対照しつつ, その有効性を検討した。その結果, (1) 上記の5種の用語リストは
地理学
用語の整理の資料として有効であり, これをもとに精選・補訂して
地理学
用語集を編集すれば, 本稿の目的に十分添いうること, (2) とくに複合語の形式で表示される索引語 (b) リストは
地理学
用語収集の資料として優れた特長をもっているとともに,
地理学
研究の現状把握にも極めて役立つこと, の2点を明らかにしえた。
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