本研究では,道路監視カメラ映像を用いた夜間における車両の3次元位置推定手法を提案する.夜間は車両の
前照灯
が点灯しているため,道路監視カメラ映像において
前照灯
は安定した観測が可能である.しかし,画像上での
前照灯
位置のみでは,車両の3次元位置推定を行うことができない.本研究では,路面での
前照灯
の反射に着目し,
前照灯と前照灯
の反射の位置関係から車両位置を3次元的に推定する手法を提案する.路面での
前照灯
の反射は,
前照灯
と比べて弱く観測されることがあるため,
前照灯
の反射位置を単純な画像処理で検出することは困難である.本研究では,画像上での
前照灯
位置を手掛かりに探索範囲を絞り込み,
前照灯
の反射位置を空間的に走査することで,反射位置を検出する.この
前照灯
の反射位置を空間的に走査する手法は,探索範囲に道路標示等が存在して,路面の反射係数が一定でない場合,反射位置を誤検出することがある.本稿では,この問題を解決する時間方向走査手法についても述べる.実際の道路映像に適用して3次元位置が推定できることを示した.
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