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クエリ検索: "インキュベーター" 生物学
879件中 1-20の結果を表示しています
  • *糸井 史陽, 野老 美紀子, 寺下 愉加里, 山縣 一夫, 福永 憲隆, 浅田 義正, 若山 照彦
    日本繁殖
    生物学
    会 講演要旨集

    2012年 105 巻 P-69
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/09/04
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】現在、初期胚の体外培養はガス濃度、温度および湿度等を最適な状態に維持するために
    インキュベーター
    が一般的に用いられている。しかし、それらの
    インキュベーター
    は大量の体細胞を培養するために開発され、大きくて重いだけでなく精密な培養環境を維持するため高価な装置となっている。そのため、近年哺乳動物の胚培養に適した小型
    インキュベーター
    が開発されているが、小型化および低価格化には限界があった。そこで本研究では、プラスチックバッグ(バッグ)と脱酸素剤を用いて酸素濃度を調整し、
    インキュベーター
    を用いずに長期間培養したマウス胚から産子の作出を行った。【方法】体内または体外受精由来の前核期胚を60mmディッシュ内のオイルでカバーした培地ドロップに移した後、バッグに入れ、その中を脱酸素剤にてガス濃度を調整した。それらのディッシュは37℃の恒温機内あるいはウォームプレート上で4日間培養した。コントロールとしてバック内に混合ガス(5%CO2、5%O2、90%N2)を入れたもの、未処理(空気:0.03%CO2、21%O2、78%N2)のもの、および通常の培養法(5%CO2、5%O2
    インキュベーター
    )を用いた。培養後、全ての区で胚盤胞発生率、移植後の産仔率を調べた。また一部の胚盤胞については免疫染色を行い、胚の質を比較した。【結果】胚盤胞発生率は、恒温機を用いた培養法でも脱酸素剤あるいは混合ガスを用いることで、
    インキュベーター
    を用いた場合(98%)と同等な成績(92-99%)に改善でき、さらにそれらの胚盤胞は正常な質を示していた。胚移植後、空気で培養した胚からも低率ながら産仔を得ることができたが、バック内の気相を脱酸素剤で調節することで、例えウォームプレート上で培養しても
    インキュベーター
    を用いた場合(43%)と同等の高い出産率(46%)で産子を得ることに成功した。【結論】マウス胚はこれまで考えられていた以上に環境適応性があり、従来の精密で高価な
    インキュベーター
    を用いずとも長期間の体外培養が可能であることが明らかとなった。この成果は胚の簡単、低コストな輸送手段としても応用できると思われる。
  • *菊池 康之, 若山 清香, 大我 政敏, 若山 照彦
    日本繁殖
    生物学
    会 講演要旨集

    2020年 113 巻 P-54
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/10/13
    会議録・要旨集 フリー

    【背景】CO2

    インキュベーター
    は初期胚の培養に必須だと考えられてきたが,近年それを用いない培養方法が報告されている。我々はCO2分圧を最適化した培地(CO2最適化培地)を密閉容器で使用すれば,
    インキュベーター
    を使用せず胚の培養や産仔作出が可能になり,経費削減だけでなく胚の輸送などにも応用可能と考えた。【方法】①CO2最適化培地の作成:CO2
    インキュベーター
    あるいは炭酸ガス発生剤「アネロパウチ」を用いてCZB培地のCO2分圧が4–5%になる時間を決定した。②密閉環境での胚培養:密閉可能なチューブやフラスコを用いマウス体外受精胚をCO2最適化培地内で4日間,37℃で培養し,胚移植を行った。③胚培養の実践:胚輸送を想定し,38.5℃のお湯を入れた水筒の中で胚を1–2日間培養した。回収した胚は従来法で培養し,発生率を確認した後に移植し産仔率を調べた。一部の胚は実際に輸送を行った。【結果】①CO2
    インキュベーター
    内では24時間でCO2分圧が約4%の気液平衡状態となった。アネロパウチを用いた場合,24 時間で分圧は12%まで上昇してしまったが,3時間の処理でCO2最適化培地を作成できることが分かった。②チューブでの胚盤胞および産仔への発生率は正常であった(胚盤胞率100%,産仔率38%)。フラスコをサーモプレート上で加温した実験では,胚培養だけでなく観察も可能であった。③水筒での培養は,1細胞期胚の培養は1日が限界だったが,2細胞期胚の培養は2日間可能であり,産仔を得ることが出来た(胚盤胞率86%,産仔率35%)。また,輸送した区でも同様な結果となった。【考察】従来必須とされたCO2
    インキュベーター
    を使用せずに,胚盤胞や産仔への発生率に影響を与えずに胚を培養することが可能となった。施設費,維持費,スペースなどを削減するだけでなく,国内の輸送も容易になる。また,フラスコを用いればライブセルイメージングも可能になるだろう。本研究で示した密閉系での培養方法は今後様々な実験で利用されるのではないだろうか。

  • *藤木 雄太, 佐伯 和弘
    日本繁殖
    生物学
    会 講演要旨集

    2014年 107 巻 P-101
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】ウシの胚の体外培養には,温度39℃,飽和湿度で5%CO2,5%O2,90%N2のガス制御ができるCO2/O2
    インキュベーター
    が利用されている。このガス制御を簡易にできれば,野外など
    インキュベーター
    の無い場所でも胚培養が可能となる。Itoi et al. (PLOS ONE, 2012)は,マウス胚の培養で
    インキュベーター
    を用いないでも,ガス濃度調節剤(アネロパック微好気)が気相のガス制御に利用できることを示した。本実験では,このアネロパック微好気を用いて,ウシ胚の培養が可能かどうか検討した。【方法】食肉処理場から得たウシの卵巣から卵子を回収し,39℃,5%CO2,95%空気,飽和湿度下で22時間体外成熟し,ウシ凍結精液で6時間体外受精後,精子及び卵丘細胞を除去した。これら体外受精胚を50 μlのIVD101培地drop内に30個導入した。これら胚を,温度39℃,飽和湿度下で1) 5%CO2,5%O2,90%N2,2) 5%CO2,95%空気 ,3) 100%空気 4) アネロパック微好気(5~8%CO2,6~12%O2)の気相下で 7~8日間培養した。培養後,卵割率(卵割胚数/供試卵数)および胚盤胞への発生率(胚盤胞数/卵割胚数)を調べた。3回の反復実験を行い,データは分散分析(ANOVA)後に,FisherのPLSD検定により比較した。【結果】100%空気下での卵割率は,48%と他の実験区(64~71%)と比較して有意に低かった(P<0.05)。胚盤胞への発生率は,5%CO2,5%O2,90%N2区で33%,アネロパック微好気区で38%と両区で差はなかった(P>0.05)。一方,5%CO2,95%空気区は12%,100%空気では0%と低い値だった。(P<0.05)。以上より,ウシ体外培養において,アネロパック微好気を用いた体外培養法でも,
    インキュベーター
    によるガス制御に匹敵する胚盤胞への発生率が得られることが示された。現在,体外成熟・体外受精でも簡易培養が可能かどうか検討している。
  • 小林 陽歌, 小野寺 梨紗, 鈴木 宏志, *渡部 浩之
    日本繁殖
    生物学
    会 講演要旨集

    2021年 114 巻 OR-8
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/10/13
    会議録・要旨集 フリー

    【目的】雌雄の産み分け技術は様々な産業での応用が期待されており,バイオプシー法による初期胚の性判別や性判別精液はすでに実用レベルにまで到達している。しかし,バイオプシーによる胚の損傷やレーザー照射による精子DNAへのダメージおよび精子数・運動性の低下が問題視されている。そのため,非侵襲的な方法による性判別の実用化が望まれる。近年,我々は,マウスにおいて5細胞への発生スピードが速い胚の大部分が雄であることを報告した。本研究では初期胚の発生動態と性比の関連をより詳細に検討するために,タイムラプス

    インキュベーター
    を用いてマウス体外受精卵の培養を行った。【方法】性成熟したICRマウスから精子および卵子を回収し,TYH培地中で体外受精を行った。媒精後,受精卵をmW培地へ移し,タイムラプス
    インキュベーター
    を用いて37℃,5% CO2,95%空気下で精子添加後120時間まで培養した。各胚の発生動態は15分間隔で写真を撮影することで得た。培養終了後,全ての胚を個別にPCR-高分解能融解曲線解析で雌雄を判定した。【結果】媒精後24時間で2細胞へ分割した胚は100%(433/433),48時間で4細胞へ分割した胚は91%(395/433),120時間で胚盤胞になった胚は81%(352/433)だった。各胚は媒精後40–86時間(平均53時間45分)の間で,5細胞へ分割した。各胚の雌雄を判定したところ,雄胚の割合は51%(163/318)であった。49時間未満に5細胞へ分割した胚では雄が82%(23/28)と有意に(P < 0.01)多くなった。その後,雄胚の割合は徐々に減少し,53時間未満に5細胞へ分割した胚では雄が52%(83/160)となり,性比の偏りが見られなくなった。以上の結果から,タイムラプス
    インキュベーター
    を用いた発生動態の詳細な観察により,性判別のための指標を決定することができた。ICRマウスでは5細胞への発生スピードを指標(媒精後49時間未満)とすることで,雄胚の選別が可能であることが示された。

  • *野老 美紀子, 若山 清香, 鎌田 裕子, 福永 憲隆, 浅田 義正, 若山 照彦
    日本繁殖
    生物学
    会 講演要旨集

    2015年 108 巻 P-76
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/09/15
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】一般的に初期胚の輸送には,ガス濃度,温度および湿度等を最適な状態に維持するためにCO2
    インキュベーター
    の機能を搭載した輸送器が用いられる。しかしながら,それらの輸送器は大きくて重いだけでなく,精密な培養環境を維持するため高価な装置となっている。我々はこれまでに,超小型恒温器(約15 cm平方)を用いて宅配便で常温輸送したBDF1マウス胚から産仔の作出に成功している。そこで我々はこの新しい輸送方法の汎用性を高めるために,実験動物として広く用いられている近交系マウスの胚を超小型恒温器に入れ宅配便によって輸送し,その胚発生率を検討した。【方法】近交系マウスとしてC57BL/6とC3H,クローズドコロニーとしてICRマウスの胚を実験に用いた。胚の輸送には,我々が開発した小型のバッテリー式恒温器を使用した。輸送の際,IVFで作出した前核期胚を0.5mlマイクロチューブ内にいれ培養した。チューブは使用前に洗浄し,ガス濃度を調節するため蓋に穴を開け,ガス透過膜を挟み,プラスチックバッグにミックスガス(5%CO2,5%O2,90%N2)とともに封入した。実験では前核期胚を常温の宅配便で山梨大から名古屋の浅田生殖研に送り,到着後すぐに山梨大へ送り返してもらい,発送から4日目に超小型恒温器から胚を回収した。対象区は胚をチューブに入れ,通常のCO2
    インキュベーター
    で培養した。【結果】超小型恒温器で4日間培養された胚の桑実期・胚盤胞期への発生率は,C57BL/6 59.8%,C3H 61.4%およびICR 63.2%であり,対象区の
    インキュベーター
    内で培養した区の,C57BL/6 51.3%,C3H 80.0%およびICR 54.5%と比較して大きな差は見られなかった。発生した胚は偽妊娠雌へ移植し,現在出産を待っている状況である。【考察】これらの結果より,広く実験に用いられている近交系マウス胚も,従来の精密で高価な大型輸送器を使わずに,非常に低コストで輸送可能であることが明らかになった。生きたマウスや凍結胚の輸送に代わる新しいマウスの分与方法になると考えられる。
  • *野老 美紀子, 山中 香織, 寺下 愉加里, 福永 憲隆, 浅田 義正, 若山 照彦
    日本繁殖
    生物学
    会 講演要旨集

    2013年 106 巻 P-98
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/09/10
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】一般的に初期胚の輸送には,ガス濃度,温度および湿度等を最適な状態に維持するためにCO2
    インキュベーター
    の機能を搭載した輸送器が用いられる。しかしながら,それらの輸送器は大きくて重いだけでなく,精密な培養環境を維持するため高価な装置となっている。そこで本研究では,初期胚の輸送の簡便化を目的に,新しい初期胚輸送方法の検討と宅配便で常温輸送したマウス胚から産仔の作出を行った。【方法】新しい簡易輸送法には,我々が開発した小型のバッテリー式恒温器を使用した。この恒温器内では胚をマイクロチューブ(tube)内で培養するため,まずマウス胚がtube内で発生するのか検討した。体外受精由来の前核期胚を製造会社,生産ロットおよびサイズの異なるtube(0.2mL,0.5mLおよび1.5mL)に移した後,
    インキュベーター
    内で培養し,その後の胚発生および産子率を検討した。またtube内の培養液におけるガス濃度を調整するため,tubeの蓋に穴を開け,ガス透過膜を挟み,ガス透過が胚発生に与える影響を検討した。Tubeでの胚培養検討の後,小型恒温器に前核期胚を入れたtubeを移し,4日間宅配便による常温輸送を行い,輸送後の胚を雌マウスに移植した。通常のCO2
    インキュベーター
    で培養した胚を対照区とした。【結果】Tube内で胚を培養した結果,培養前にtubeを洗浄せずに前核期胚を入れ培養を行うと,洗浄した場合と比較して胚盤胞期までの発生率が低下した。また検討したtubeのうち,0.5mL tubeで最も高い胚盤胞形成率および産子率を得た。Tubeの蓋を完全に閉めて培養した場合,対照区に比べ胚盤胞期の細胞数は有意に減少した。しかしtubeの蓋にガス透過膜を挟むと,発生率および細胞数は対照区と同等の高い成績が得られた。前核期胚を宅配便にて常温輸送し,4日目に届いた胚盤胞期胚を移植した結果,ガス透過膜を使用した区では対照区(36.7%)と同等の産子率(36.4%)を得た。【考察】マウス胚は,従来の精密で高価な大型輸送器を使用しなくても輸送が可能であることが明らかになった。この輸送方法は,胚の簡単で低コストな輸送手段として使用できると考えられる。
  • *菊池 康之, 若山 清香, 大我 政敏, 若山 照彦
    日本繁殖
    生物学
    会 講演要旨集

    2019年 112 巻 P-66
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/09/27
    会議録・要旨集 フリー

    【目的】人類の宇宙開発が進む中,宇宙空間で哺乳類が正常に生殖を行えるかの可否は人類の宇宙進出において重要な知見となる。我々は実際に宇宙ステーションを利用してマウス初期胚の培養を行う実験を計画しているが,一般的な哺乳類初期胚の培養方法は宇宙で行うことができない。胚の扱いに不慣れな宇宙飛行士が無重力空間で実施するため,耐圧性がありガス透過がない密閉容器で胚を培養することになるだろう。そこで我々は,あらかじめ必要なガスを取り込んだ培地(以下平衡化培地)を用い,完全密閉容器内で胚を培養する方法の開発を試みた。【方法】本実験では密閉容器として蓋の周りをパラフィルムでシールしたアシストチューブを用いた。最初に,培地を入れ蓋を緩めたアシストチューブをCO2

    インキュベーター
    内に入れ,培地のCO2分圧の変化を経時的に測定した。次に,ICRあるいはB6D2F1マウスのIVFを行い,1細胞期胚を平衡化培地の入ったアシストチューブに入れ密封し,恒温槽内で72時間または96時間培養した。72 時間の培養で得られた胚は子宮へ移植し産仔率を,96 時間の培養で得られた胚は胚盤胞への発生率を算出し,得られた胚盤胞は免疫蛍光染色により,全細胞数およびICMとTEの細胞計数を行った。【結果と考察】
    インキュベーター
    に入れた培地のCO2分圧は約24 時間で平衡化することがわかった。この培地を用いて密閉容器で培養した胚の胚盤胞までの発生率はどちらの系統でも90%以上であり対照区のディッシュでの培養と変わらなかった。また,胚盤胞のICMとTEの細胞数も対照区と差はなかった。胚移植は現在実施中だが,すでに密閉容器培養から産仔を得ることに成功している。これらの結果から,宇宙ステーションで胚を培養する実験は,予め平衡化した培地を使うことができれば実現可能であることが明らかとなった。また,この方法は温度のみの維持で培養できるため胚の輸送にも適しており,宇宙実験だけでなく地上での発生工学の研究や生殖補助医療にも応用できると思われる。

  • 川﨑 了, 小潟 暁, 広吉 直樹, 恒川 昌美, 金子 勝比古, 寺島 麗
    応用地質
    2010年 51 巻 1 号 10-18
    発行日: 2010年
    公開日: 2013/03/31
    ジャーナル フリー
     筆者らは, 土や岩の代表的なセメント物質である炭酸カルシウムまたはシリカを主成分とし, 微生物の代謝活動により土や岩の間隙や岩の割れ目を自然に閉塞させる新たな概念に基づくグラウト, すなわち, バイオグラウトを開発するための基礎的な研究を実施中である. 本論文では, 炭酸カルシウムを用いたバイオグラウト, すなわち, 炭酸カルシウム法に関して検討を実施した結果について報告する. 具体的には, 日本各地より採取した自然の土壌中に生息する微生物を用いて試験管による炭酸カルシウムの析出試験を行い, 試験時における温度の違いが炭酸カルシウム析出に与える影響について調査した. その結果, 温度5~35℃の低~中温域において, 土壌微生物により炭酸カルシウムが試験管内に析出することが示唆された. 一方, 試験に用いた土壌微生物の菌数測定および遺伝子解析を実施し, 試験前後の土壌中に含まれる微生物相の変化に関して, 生菌数, 最も出現頻度の高い菌の菌数およびその帰属分類群を用いることにより比較を行った. その結果, それらは主にPenicillium属およびAspergillus属の菌類であり, 有機栄養源を活発に代謝することにより菌数が増加したものと推定された.
  • 新川 徹, 橋本 健一
    生物教育
    1998年 39 巻 1 号 2-10
    発行日: 1998年
    公開日: 2022/04/09
    ジャーナル フリー

    昆虫の外部形態を長時間にわたって詳細に観察する際には,麻酔処理を行って昆虫を静止させることが必要である.しかし,毒性のある試薬や特別の装置などを用いることなく教育現場で簡便に実施できる麻酔方法は開発されていない.本研究では鱗翅目の幼虫を水に沈めて麻酔(水中麻酔)することにより,材料昆虫に傷害を与えずに簡便に外部形態を観察する方法を開発した.

    アワヨトウ6齢幼虫を20°Cの水道水で水中麻酔し,その後水から引き上げて飼育を継続した.1時間水中麻酔した個体は対照区(麻酔せず)の個体と同様に蛹化し,その後羽化した.水中麻酔の時間がより長くなると,水から引き上げた後の飼育中に死亡する個体が増加した.水中麻酔の水温を15°Cおよび4°Cに下げると,水中麻酔をそれぞれ100分および6時間行っても幼虫はその後の飼育中にほとんど死亡することはなく,対照区と同様に蛹化し羽化した.以上の結果より,アワヨトウの幼虫を20°Cの水中に1時間,15°Cの水中に100分沈めた状態で,幼虫に傷害を与えることなく外部形態を観察できるとともに,4°Cに冷却することにより水に沈める時間を6時間まで延長できることが示唆された.本方法を利用した観察の一例として,生物の一様性と多様性の理解を目的とした鱗翅目幼虫数種を用いた観察プログラムを提示した.

  • 柿 直樹, 稲葉 耕三
    日本科学教育学会年会論文集
    1990年 14 巻
    発行日: 1990/07/09
    公開日: 2018/05/16
    会議録・要旨集 フリー
  • 三宅 香, 大橋 桂, 二瓶 智太郎, 清水 統太, 山口 真一郎, 近藤 行成, 好野 則夫, 寺中 敏夫
    日本歯科保存学雑誌
    2011年 54 巻 6 号 393-398
    発行日: 2011/12/31
    公開日: 2018/03/20
    ジャーナル フリー
    われわれは歯質ならびに材料表面の表面自由エネルギーを低下させ,かつ耐酸「生を付与することができる表面改質剤を開発し,プラークの付着,形成ならびに歯質の脱灰を抑制して,齲蝕および歯周疾患を予防することを目的として研究を進めてきた.本研究では,材料表面への抗菌性の付与を目的として新規に合成した第4級アンモニウム塩の構造を有するシランカップリング剤N-allyl-N-decyl-N-methyl-N-trimethoxysilyl-propylammonium iodide (10-I),およびN-allyl-N-methyl-N-trimethoxysilylpropyl-N-octadecylammonium iodide (18-I)の生体為害作用の有無を細胞毒性試験により評価を行った.20mmol/lに調製した10-Iおよび18-Iで表面改質したガラス板を細胞培養液に浸漬し,37℃,5%CO2
    インキュベーター
    中で24時間抽出した.これを100%抽出液として培養液で段階希釈し,検体試験液を作製した.培養は組織培養用プラスチックプレートに100個/ml/wellに調製したチャイニーズハムスター肺由来線維芽細胞を0.5ml/well播種し,37℃,5%CO2
    インキュベーター
    中で6時間培養した.培養後,各濃度の検体試験液を0.5ml/wellずつ加え培養し,6日後に0.1%メチレンブルー溶液で染色して,細胞数50個以上のコロニーを計測した.細胞毒性評価は,50%コロニー形成阻害濃度(IC50)を求めた.その結果,18-1のIC50は18.8%であり,中程度の細胞毒性を有することが示された.10-1は100%抽出液においても細胞のコロニー形成を阻害せず,IC50は>100%であった.
  • 大橋 桂, 二瓶 智太郎, 三宅 香, 清水 統太, 寺中 文子, 芹田 枝里, 原 健一郎, 近藤 行成, 好野 則夫, 寺中 敏夫
    日本歯科保存学雑誌
    2013年 56 巻 1 号 25-30
    発行日: 2013/02/28
    公開日: 2017/11/10
    ジャーナル フリー
    目的:われわれはシランカップリング層の耐水性を向上させるために,疎水性基を有するシランカップリング剤を合成・開発し,一般的に使用されている3-methacryloyloxypropyltrimethoxysilane (3-MPS)単独処理に比較して,長期水中保管後の接着強さが有意に低下しないことを報告してきた.本研究では,疎水性基を有するシランカップリング剤nonafluorohexyltrimethoxysilane (4F),および3- (4-methacryloyloxyphenyl) propyltrimethoxysilane (p-MBS)の生体為害作用の有無を細胞毒性試験により評価した.材料と方法:50mmol/lに調製した3-MPS, 4Fおよびp-MBSで表面改質したガラス板をエチレンオキサイドガスで滅菌した後,細胞培養液(MO5)に浸漬し,37℃, 5%CO2
    インキュベーター
    中で24時間抽出した.これを100%抽出液としてMO5培養液で10種類に段階希釈(0.5〜50%)し,検体試験液を作製した.培養は24 well組織培養用プラスチックプレートに100個/mlに調製したチャイニーズハムスター肺由来線維芽細胞(V79)を0.5ml/well播種し,37℃, 5%CO2
    インキュベーター
    中で6時間培養した.培養後,各濃度の検体試験液を0.5ml/wellずつ加え培養し,6日後に0.1%メチレンブルー溶液で染色して,細胞数50個以上のコロニーを計測した.細胞毒性評価は,50%コロニー形成阻害濃度(IC50)を求めた.結果および考察:その結果,3-MPS, 4Fおよびp-MBSのIC50は,100%以上であった.このことから,今回用いた疎水性基含有シランカップリング剤は細胞毒性を示さないことが示唆された.
  • *小原 実穂, BAPARY Mohammad Abu Jafor, 相馬 祥吾, 高野 淳一朗, 山海 直
    日本繁殖
    生物学
    会 講演要旨集

    2019年 112 巻 P-62
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/09/27
    会議録・要旨集 フリー

    【目的】卵の発生培地に含まれるピルビン酸塩(SP:Sodium Pyruvate)は,エネルギー源として作用するとともに蛍光で誘導される光毒性を軽減するといわれている。LEDは様々な分野で活用されるようになり,その有用性とともに問題点が議論されている。我々は,体細胞へのLED照射実験により,青色LEDは細胞内の活性化酸素(ROS)を増加させ,DNAにダメージを与えることを示してきた(Bapary et al. Cell Bio. Int., in press)。今回,LED照射環境下における卵発生培地中のピルビン酸塩の役割について検索した。【方法】過排卵処理,交配したマウスの卵管から2細胞期胚を採取して,37℃,5%CO2条件下で培養した。培養時に

    インキュベーター
    内に設置したLED照射装置を用いて波長450 nmの青色LEDを6,12,18および24時間照射し,その後の胚の発生について観察した。培地にはCZBを用いたが,組成の一つであるSPを除去したCZB(SP-)を作成し,SPが含まれているCZB(SP+)と比較した。マウスにはBDF2を用いたが,一部のデータはC57BL/6Jを用いた場合と比較した。【結果および考察】LED非照射時のCZB(SP+)とCZB(SP-)の胚盤胞への発生率は,それぞれ98および66%であり,エネルギー源としてのSPが除去されることで発生率が低下したと考えられた。また,青色LED照射6,12,18および24時間群のCZB(SP+)での発生率は96,94,66および0%であったのに対し,CZB(SP-)では6時間を含むすべての照射群で発生率0%であった。以上のことから,培地中のSPは胚発生に対する青色LEDの影響を低減することが示された。これまでの体細胞を用いた実験と併せて考えると,胚発生の停止は青色LED照射による活性酸素の上昇が要因となっている可能性がある。SPがその活性酸素の増加を抑制して胚のダメージを緩和しているものと考えられた。

  • ゴミ固形燃料の微生物相解析
    小原 裕治, 西山 正晃, 高見 徹, 山田 健太郎, 小西 忠司
    大分工業高等専門学校紀要
    2009年 46 巻 12-16
    発行日: 2009/11/13
    公開日: 2018/02/28
    ジャーナル フリー
        ゴミ固形燃料-Refuse Derived Fuel(以下RDF)とはJIS Z 7302で,廃棄物を原料として,圧縮成型,押し出 し成形などによって固形化した燃料とされているリサイクル燃料である.RDFを貯蔵するサイロでは火災や爆発事故が度々発生しており,事故の原因の1つとしてRDFに生息している微生物による
    生物学
    的発熱や水素などの可燃ガスの発生が挙げられている1).本セミナーではRDFに生息する微生物のDNAを抽出し,Polymerase Chain Reaction法(以下PCR法と言う)で16S リボソームDNAを増幅,その後クローニングを経て微生物のDNAの塩基配列を決定した.その後データベースに公開された微生物のDNAの塩基配列情報と比較することでRDFに生息する微生物の同定を行った.
  • 葛城 啓彰, 鈴木 安里, 長曽 一成, 岡村 勝文, 斎藤 和子
    歯科基礎医学会雑誌
    1996年 38 巻 1 号 57-64
    発行日: 1996/02/20
    公開日: 2010/10/28
    ジャーナル フリー
    強酸性電解水の細胞毒性について, C3Hマウス皮下組織由来繊維芽細胞であるL929細胞を用い細胞毒性について検討した。細胞毒性は, 細胞生死判別法におけるトリパンブルー排拙試験に準じたFDA-PI二重染色法によるフローサイトメトリー法, コロニー形成法, MTTアッセイにより行った。FDA-PI二重染色法によるフローサイトメトリー法でLD50値は, 血清非存在下で25W/W%, 10%血清存在下で43W/W%であった。コロニー形成法によるLD50値は25W/W%, MTTアッセイによるLD50値は20W/W%であった。以上の結果より, 強酸性電解水は, 繊維芽細胞に対し, 細胞毒性を示し, この細胞毒性は, 5~20%血清存在下でも残存することが示された。これらの結果より, 強酸性電解水の生体応用に関しては, 外用に限定されることが望ましく, 十分な注意が必要である。
  • *小原 実穂, BAPARY Mohammad Abu Jafor, 大村 知幹, 高野 淳一朗, 三輪 操花, 永井 泰, 山海 直
    日本繁殖
    生物学
    会 講演要旨集

    2020年 113 巻 P-48
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/10/13
    会議録・要旨集 フリー

    【目的】体細胞への青色LEDの照射により,細胞内の活性酸素(ROS)を増加させ,DNAにダメージを与えることを示してきた(Cell Bio. Int., 2019)。胚においては発生が停止するが,培地に含まれるピルビン酸塩(Na-Pyr.)の抗酸化作用が光毒性を軽減することが考えられる。今回,Na-Pyr.の濃度を検討しその機序について考察した。【方法】マウスの卵管から2細胞期胚を採取して37℃,5%CO2条件下で培養した。培地にはCZBを用い,培養時に

    インキュベーター
    内に設置したLED照射装置を用いて波長450 nmの青色LEDを照射した。照射時間は6–24時間とし,その後の発生状況について観察した(実験1(コントロール))。LEDを24時間照射した培地を用いて胚の培養を試みた(実験2)。また,LEDを12および18時間照射している間,培地を3時間おきに交換し発生状況を観察した(実験3)。さらに,18時間照射の条件で,Na-Pyr.濃度0.27 mMを基本とし,2から5倍濃度の培地を作成し発生について比較した(実験4)。【結果および考察】実験1:LED非照射の胚の発生率94.4%に対し,6,12,18および24間照射したときの発生率はそれぞれ86.7,53.8,8.5および0%であった。実験2:24時間照射した培地で培養したところ98.5%の発生を認めたことから,青色LEDは培地を介さずに卵の活性酸素を上昇させることが示唆された。実験3:12および18時間照射している間,3時間おきに培地を交換することで83.3および95.4%と高率に胚は発生した。このことからNa-Pyr.が3時間以上の照射で失活あるいは枯渇することが示唆された。実験4: Na-Pyr.濃度を2,3,4および5倍濃度にすることで49.1,44.3,47.2および33.0%と1倍濃度の発生率8.5%より改善された。すなわち,濃度を上げることでNa-Pyr.の失活あるいは枯渇を防いで光毒性を抑制すると考えられた。

  • *加藤 翼, 鴨下 真紀, 伊藤 潤哉, 柏崎 直巳
    日本繁殖
    生物学
    会 講演要旨集

    2014年 107 巻 OR1-19
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    哺乳動物の卵母細胞は,雌の生体内において第一減数分裂前期後半の複糸期で静止する。この核は大きく特徴的な形態を示し卵核胞(GV)と呼ばれる。性成熟に達し黄体形成ホルモンの感作を受け,卵核胞崩壊(GVBD)が誘起され減数分裂が再開される。核相は第二減数分裂中期(M II)にまで達して,減数分裂は再び停止する。この過程を卵の成熟と呼ぶ。多くの哺乳動物において卵胞より採取した卵母細胞を体外で成熟させることができる。この成熟卵の減数分裂の静止時間の延長によって卵の形態や機能に退行が認められる変化が起こった場合を卵のエイジングと呼ばれている。エイジングの人為的制御は卵を操作する時間的制約から解放させると共に,その後の発生能力を改善でき,トランスジェニック動物,遺伝子ノックアウト動物などの作出を利用する現場において有効であると考えられる。本研究ではブタ未成熟卵の体外成熟培養中にwee1/myt1などのチロシンキナーゼの阻害作用であると考えられているCaffeineを培養液に添加し,エイジングの人為的制御を行い卵細胞質精子注入法(ICSI)後の発生率の改善を目的とした。未成熟ブタの卵巣より卵丘細胞卵子複合体(COCs)を回収し,NCSU-37を用いて48時間体外成熟培養(IVM)を行い裸化処理し,第一極体放出している卵をControl(48–)としてICSIに用いた。同様にNCSU-37において36時間IVMさせCaffeineを5mM添加した培養液で更に24時間IVMさせた卵を60+,Caffeineを添加せずに培養した卵を60–としてICSIに用いた。ICSI後38.5℃,5% CO2
    インキュベーター
    内で体外発生培養(IVC)を行い,発生能を調べた。48–,60+,60–において,それぞれの2–4細胞期胚発生率は44.6%,34.8%,32.5%で,試験区間で有意差は認められなかった(P > 0.05)。各試験区における胚盤胞形成率は12.9%,15.8%,2.8%で,48–,60+に対して60–の試験区が有意に低いことが分かった(P < 0.05)。本研究では,ブタ未成熟卵のIVMにおいて培養液にCaffeineを添加することによりICSI後の胚盤胞形成率を改善することが示唆された。
  • 黒田 秀夫, 大場 愛, 落合 道夫, 釈 政雄
    日本化粧品技術者会誌
    1999年 33 巻 1 号 39-47
    発行日: 1999/03/20
    公開日: 2010/08/06
    ジャーナル フリー
    われわれはポリスチレンの側鎖に糖が結合した糖鎖高分子の
    生物学
    的特性を検討した。4種の糖鎖高分子のうちラクトース側鎖を有するポリマー (PVLA) のみが細胞培養系で線維芽細胞の接着を有意に増加させた。また, PVLAは細胞外マトリックス様の培養基質として培養皮膚細胞の増殖促進とコラーゲン合成能およびグリコサミノグリカン (GAG) 合成能の増加作用を示した。動物皮膚に対してもPVLAは表皮細胞分裂活性の増加作用を示し, UVB照射による光老化皮膚表面状態の改善作用を示した。さらに1% PVLA配合クリームの1ヵ月間使用テストで中高年女性の顔面皮膚粘弾性を有意に増加させたことから, 抗老化に有効な素材であると考えた。
  • *菊池 康之, 若山 清香, 大我 政敏, 若山 照彦
    日本繁殖
    生物学
    会 講演要旨集

    2021年 114 巻 P-53
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/10/13
    会議録・要旨集 フリー

    【背景】ライブセルイメージング技術は着床前胚を非侵襲的に評価することが可能であり,ヒトを含め多くの哺乳類で使用されている。しかし,ライブセルイメージング機器は高額であり,どの研究室でも購入して実施できる一般的な解析手段にはなっていない。本研究では,我々が以前開発したCO2

    インキュベーター
    を用いない密閉系での培養システムを,観察かつ密閉が可能なガラスキャピラリーと組み合わせ,簡易なライブセルイメージング技術の開発を試みた。【方法】CO2分圧を最適化した培地を用意し,胚とともにガラスキャピラリーに封入した。市販のガラスキャピラリー6種を使用し,培養に最適なものを決定した。決定したガラスキャピラリーを使用し,顕微鏡にセットしたサーモプレート上で,キャピラリーの保温条件および観察方法を検討した。最後に,顕微鏡に市販のタイマー式電源スイッチを取り付け,顕微鏡全体を暗幕で覆い,30分に1回のタイムラプス撮影による1細胞期から胚盤胞までのライブセルイメージングを試みた。【結果】サーモプレート上に直にガラスキャピラリーを置くと,キャピラリー内の胚をはっきりと観察できず,培養もできなかった。しかし,ディッシュにオイルを張り,その中でキャピラリーを保温したところ,キャピラリー内の胚を鮮明に観察することが可能になっただけでなく,胚盤胞へ発生させることにも成功した(65%)。また,タイムラプス撮影によるライブセルイメージングを行った結果,発生率は低下してしまった。【考察】本研究では,従来高額な機器を必要としたライブセルイメージングを低コストで実施することに成功した。この技術は胚培養が行える研究室には常備されている器具を組み合わせて用いるため,多くの施設ですぐに実施することが可能である。今後は発生率の低下の原因と考えられる温度管理や光の影響を減らすことで改善を試み,本培養法とライブセルイメージング機器であるCV1000(横河電機)での培養と比較し,発生速度および移植による産仔率の正常性を検証する。

  • 指示薬を含有する濾紙を用いる比色分析法
    津田 良子, 若松 浩美, 藤本 尚
    CHEMOTHERAPY
    1993年 41 巻 6 号 641-648
    発行日: 1993/06/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    アミノグリコシド系抗生物質であるnetilmicin (NTL) を測定するにあたり, 酸・塩基指示薬であるthymolphthalein (TP) およびmethylred (MR) をしみ込虫せた濾紙を用い, Bacillus subtilisの発生するCO2の酸性度により, この濾紙が変色する度合いを比色分析法によって測定した後, この変化量から試料中のNTLの量を求める新しいbioassay法について検討を行った。B. subtilis懸濁液, nutrient broth, 0.1Mリン酸塩緩衝液 (pH8.0) およびNTI水溶液をガラスバイアルに入れ, TP-MRおよびNaOHをしみ込ませた濾紙をパイアルのセプタムの内側に貼り付け, 3時間培養した。TP-MR濾紙は培地中のB.subtilisの生育に伴い変色 (脱色) し, その色はNTL濃度に依存した。この変色をコンプリメンタリートリスティミュラス法を利用し, pH依存性であるTP-MR濾紙の色を分光光度計で測定した結果, NTL濃度と滋紙の変色の間には十分な相関, y=0.0286x+ 0.0832;r (相関係数)=0.943, が得られた。本法は, 従来のbioassay法に比べて試験時間を13時間以上短縮することができ, NTLの簡便で有用な測定法であることが示唆された。
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