……と、ここまではiPhone 15 Pro/iPhone 15 Pro Maxに使用されたチタン合金(グレード5)の特性と、軽量化実現の理由を説明したが、話題の内容はここからだ。
冒頭でも述べたように、Xでは「変色する」との内容が投稿されており、iPhone 15 Pro/iPhone 15 Pro Maxの実機画像とともに「本来の色や艶感ではない」ことが伝えられている。
画像を見てもiPhone 15 ProもしくはiPhone 15 Pro Max(ブルーチタニウム)のサイドフレームが少し黒ずんでいるような印象を持つ。本来は深海のように落ち着いた色合いなのだろうが、まるで上から何かを塗ったかのように黒色が強く見える。
投稿された画像には黒いTシャツにAppleのタグを首からぶら下げた人が写り込んでいることから、ハンズオン(実機を触る場所)会場で撮影されたと思われる。
ご存じの方も多いだろうが、実機をいち早く触ることが可能なAppleのイベントには多数のメディアやYouTuberが参加し、いち早く実機を撮影し、それをテレビやWebなどの大手メディアやSNS、YouTubeなどを通じて発信している。
となれば実機に指紋や手汗が付着するのは至極当然で、投稿の画像は変色ではなく単なる指紋や手汗が拭き取られていない状態の実機が写っている、と考えられる。
AppleはiPhone 15 ProもしくはiPhone 15 Pro Maxのフレームの表面に色の美しさや保護性を追求できるPVDコーティングを施した。PVDコーティングとは電気的に硬い質の薄膜をコーティングする手法を指す。ヤン氏いわく、完成までに14時間もかかったこの処理により、傷などからフレームを保護できるだけでなく、テクスチャードマットガラスの背面とほぼ同じ色を出し、一体感を持たせることにも成功したという。
Xで変色とされている要因は定かではないが、人が触った程度で薄膜が剥がれて変色するとは考えにくい。もし指紋や手汗による汚れなら、クリーニングクロスで拭き取れば済むはずだ。
iPhone 15 Pro/iPhone 15 Pro Maxはチタニウム素材をiPhoneとして初めて採用しただけに、指紋や手汗が付着しやすいのか、あるいは別の要因で汚れが目立つのか、実機で確かめてみたい。
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