シラカシ(白樫)(ブナ科 コナラ属)
シラカシ(白樫)(ブナ科 コナラ属)
自生環境
山林、社寺林 など
原産地
日本在来
特徴
- 一般に「樫(カシ)の木」と呼ばれており、どんぐりがなる木のひとつです。市内では最も多く見られるどんぐりのひとつで、うっそうとした山林をかたちづくり、社寺林や屋敷林を構成する樹種としても重要です。シラカシは常緑樹なので、夏の酷暑や冬の寒風を緩和するはたらきがあります。
- 花は4月から5月頃に咲きます。雌雄同株ですが、雄花と雌花に分かれています。雄花は穂になって垂れ下がり、樹冠いっぱいに咲いて目立ちます。
- どんぐりは紡錘形で光沢があり、成熟するとこげ茶色になります。帽子は横から見るとしま模様になっています。
樹液を出す木
シラカシは大木になると樹皮から樹液を出すようになります。この樹液には、カブトムシやノコギリクワガタなどの樹液を好む昆虫が多数集まってきます。市内ではシラカシのほかに、コナラやクヌギ、マルバヤナギなどの樹種が大木になると樹皮から樹液を出して、同様に樹液を好む昆虫たちが集まります。ただ、最近は伐採されてしまうことが多く、樹液を出すような大木は激減してしまいました。
市内の分布状況
市内全域の山林内にごく普通に自生しています。また、民家周辺を取り囲む屋敷林を構成する樹種としてもおなじみです。
生育を脅かす要因
- 開発
今のところ絶滅の心配はなく、特別な保全も不要です。ただ、うっそうと茂る大木なので目の敵にされがちです。緑をはぐくむ「地域の木」として大切にしたいところです。
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