DREAM11 株式会社 朝日新聞出版 取締役 尾木 和晴(おぎ かずはる)さん

ページ番号1005722  更新日 令和2年4月24日

人が困っていることを文章で解決したい

週刊誌『アエラ』の編集長などを歴任し、現在は、朝日新聞出版の取締役を務める尾木和晴さん。出版社からキャリアをスタートさせ、同社有名誌の編集長、そして会社経営に携わるようになった尾木さんのこれまでの人生と、これからの夢を聞きました。

画像:尾木さんの写真

文章が持つ力を信じて

編集者を目指したのはいつ頃ですか

はっきり考えるようになったのは、大学時代だったと思います。小さい頃から本を読んだり、文章を書いたりすることが好きで、小学校・中学校時代は、紅葉ヶ丘地区にできた書店で、いつも立ち読みをしていました。幼少期の夢を思い出すと、「人の困っている何かを解決できる人になりたい」でした。高校生の頃までは、ぼんやりと医者もいいなと思っていましたが、文章はより多くの人の何かを解決できると考え、編集者を目指しました。

編集者・ライターとしての苦労は

文章を書く仕事を目指し、出版社に編集者として入社しました。入社後、文章を書くトレーニングは仕事の合間にもいつもしていました。例えば、『週刊朝日』に配属になったときに、上司である副編集長から、「声に出して読んでみろ。家族が料理をしながら聞いても理解できるようであればいい」と言われ、やってみたこともあります。また、人がおもしろいと勧めてくれた記事を「どうしてこの記事はおもしろいのか」と考える。そこに記事を書くヒントがあると思うので、これは今でもずっと続けています。

時には、自分が提出した手書きの原稿を読んだ上司が、ハサミでジョキジョキと切り刻み、結果、残ったのは人の名前だけという涙の経験をしたこともありました。そのような経験をする中で、人に読んでもらうにはどうしたら良いかを一生懸命考えましたね。

また、記事を書く中で、取材をした人に原稿に満足してもらえない場合、どのように対応するか、ということも苦労しました。そんなときは、諦めずに相手の主張を何度も聞いて文章を作り上げていくことが重要です。全ては、夢である「人が困っていることを解決する」ためにはどうすれば良いかを考えることだと思っています。その結果、売れる作品や読まれる記事ができると思っています。

小さい頃から変わらない夢

今の尾木さんの夢は

ずっと変わらず「人の困っていることを解決できるようなことがしたい」です。私は、編集者、ライターとしてのスキルを身に付けてきましたので、このスキルを使ってその夢を実現したいと思っています。例えば、世の中に多くある課題。これらは、それぞれがいろいろなことと作用し合っています。1つの大きなテーマに関連することは、無限に広がっていく。ですので、1つのテーマを多方面の切り口から深掘りし、一対多数の関係で、複数のことを取り上げていきたいです。そうすることで、そのテーマに関心のある人やそのテーマで困っている人が、より広い視点から解決の糸口を見い出せるかもしれません。ただ、このようなテーマを取り上げる時には、客観的にそのテーマを捉える必要があるため、変化に対応できる力が必要です。そして、人として素直でなければならないと考えています。

夢を実現するためにあったら良いと思うサポートなどはありますか

若い人と年配の人が交流する場が大事だと思います。学校の先生や親以外の大人と子どもの頃から交流することは、財産になります。私は小学校から剣道を始めました。高校まで続けていたのですが、39歳の時に再開し、今でも朝日新聞社の剣道部会長として続けています。週2、3回、年代も違う部員と剣を交えるのは気分転換にもなり、とても良い時間です。

春日市は、地域コミュニティが機能していると聞きましたが、世代を超えた人との縁はとても大切です。年代が違う人、国が違う人、たくさんの人と触れ合った方が良いと思います。私は仕事でいろんな場所に住みましたが、今でもロンドン特派員時代の縁や、各地域での縁、もちろん福岡時代の縁も続いています。世界中のどこかに、1人でも友人がいると、その国での出来事が心配になる。つまり関心を持つようになって、知見も広がるし、少しは世界が平和になるかもしれないとも思うのです。多様な人と交流し、会話をする場は、人としての成長にとても役立つと思います。

最後に、夢に向かって頑張る皆さんにメッセージをお願いします

夢は変わっても良い。夢を語って、聞いてもらって、アドバイスをもらって固めていくものだと思います。だからこそ、たくさんの友人を作り、迷ったときはいろんな人に相談してみましょう。きっと自分の夢に近づいていけると思います。

職場での尾木さん

プロフィール

昭和34年生まれ、春日東中学校出身。昭和61年朝日新聞社入社、『週刊朝日』編集部、横浜総局、『アエラ』編集部、ロンドン特派員、『週刊朝日』副編集長、朝日新聞生活部次長、『アエラ』編集長などを経て現職。

夢サポート コミュニティ・スクール

春日市は、学校・家庭・地域の三者が、それぞれの役割を果たしながら、子どもたちを共に育てていく取り組みとして、コミュニティ・スクールを実施しています。保護者や地域の人たちが積極的に学校運営取り組むことで、子どもたちの地域に対する地域愛や郷土愛が育まれます。

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