「ホームレスの命はどうでもいい」人間と猫の命を比較し… メンタリストDaiGo氏の発言に批判殺到

    発言があったのは、8月7日に公開されたDaiGo氏のYouTube動画。視聴者からの質問に答えるもので、すでに14万回以上再生されている。

    メンタリストDaiGo氏の、生活保護受給者やホームレスの人たちに対するYouTube上の発言が批判を集めている。差別や攻撃を煽動しかねないもので、優生思想に直結するとの指摘もある。

    動画では、「生活保護の人が生きてても僕は別に得しない」「必要のない命は僕にとって軽い」と発言。さらにホームレスの人たちについては、「いないほうがいい」「犯罪者を殺すのと同じ」など述べている。

    メンタリストDaiGo氏はYouTubeチャンネルの登録者数が250万人、Twitterのフォロワーも76万人以上いる。問題の動画も、すでに20万回以上再生されている。

    発言があったのは、8月7日に公開されたDaiGo氏のYouTubeライブ動画。視聴者からの質問に答えるもので、「親から全て間違っていると言われた」という相談に対して、DaiGo氏が回答する場面だ。

    その過程で、「いじめられたから、親に虐待を受けたから自分は成功できないという人がいるけど、同じ状況でも成功している人はいくらでもいる」などと主張し、「自分に与えられたハンデをきっかけに行動しなくなる人と、ハンデの中で制約や工夫する人がいる」と持論を展開した。

    その後、前者の人について「言い訳にまみれて生活をしない人生でもいいと思う。日本だったら生活保護もらえば生きていけるんで」とし、さらに以下のように述べた。

    「僕は生活保護の人たちに、なんだろう、お金を払うために税金を納めてるんじゃないからね。 生活保護の人に食わせる金があるんだったら猫を救ってほしいと僕は思うんで。生活保護の人が生きてても僕は別に得しないけどさ、猫は生きてれば得なんで(「ね、癒される。そうだよね」と猫を撫でる)

    「猫がさ、道端で伸びてたらかわいいもんだけど、ホームレスのおっさんがさ、伸びてるとさ、なんでこいつ我が物顔でダンボール引いて寝てんだろうなって思うもんね、うん。僕は今日辛口なのもあれですけど、ダークなんで。人間の命と猫の命はね、人間の命の方が重いなんて僕全く思ってないからね」

    「自分にとって必要のない命は、僕にとって軽いんで。だからホームレスの命はどうでもいい。どちらかというと、みんな思わない?どちらかというといない方がよくないホームレスって?言っちゃ悪いけど、本当に言っちゃ悪いこといいますけど、いない方がよくない?」

    「いない方がだってさ、みんな確かに命は大事って思ってるよ、人権もあるから、一応形上大事ですよ、でもいない方がよくない?正直。 邪魔だしさ、プラスになんないしさ、臭いしさ、ねぇ。治安悪くなるしさ、いない方がいいじゃん。猫はでもかわいいじゃん、って思うけどね、僕はね」

    「もともと人間はね、自分たちの群れにそぐわない、社会にそぐわない、群れ全体の利益にそぐわない人間を処刑して生きてきてるんですよ。犯罪者を殺すのだって同じですよ。犯罪者が社会の中にいるのは問題だしみんなに害があるでしょ、だから殺すんですよ。同じですよ」

    この一連の発言に対し、「生産性で命の価値をはかる優生思想に直結する」(安田菜津紀氏)「ナチスドイツの『生きるに値しない命』に直結する考え。これはありえない」(望月優大氏)といった批判がTwitter上で殺到している。

    「優生思想」とは、命に優劣を付け、選別する思想だ。ナチス・ドイツがこの考えに基づいて障害者を殺害したことでも知られている。

    また、DaiGo氏がインフルエンサーとして社会的影響を持っていることから、差別や攻撃の煽動の危険性を指摘する声のほか、「(生活保護受給者は)その日その日をどうにか生きる綱を得たくて毎日必死なんだよ」「いつ自分がなるかもしれないと思って毎日生きてる」「想像力の欠如って怖い」などといったコメントも相次いでいる。

    BuzzFeed NewsはDaiGo氏側に、批判に対する見解など質問を送付している。回答があり次第、追記する。

    UPDATE

    チャンネル登録者数、再生数などを更新しました。